Kroi〜ドライブ感が心地よい夏におすすめの音楽
R&B/ソウル、ファンク、ヒップホップなど自分好みの音楽がギュッと詰まったような、Kroiというバンドに出会った。
緑色の髪がトレードマークのファンキーでソウルフルな歌声を持つヴォーカル/ギターの内田怜央くんはソングライティングもこなす弱冠24歳。他のメンバーも皆んなまだ20代だが、デビュー時からすでにかなり完成度も音楽レベルも高い。
メンバーはインスタで知り合ったというところも今の時代だなぁ。
歌詞も年齢に似合わないくらい深く精神性が感じられる。
藤井風くんもそうだけど、今の若い世代は音楽層が厚いというか、初期から成熟しているようなミュージシャンがゾクゾク出てきて、期待でワクワクする。
「Page」
ジャミロクワイの再来?初めて聴いた時からkroiというバンドを一目惚れのように好きになってしまった曲。
ソウルフルなヴォーカル、タイトなベースとドラム、全てが一体となったグルーヴ感があり、体が自然にノッてくる。
MVは体内で暴れる菌のイメージなのか、モビルスーツに身を包んだようなメンバーの姿や「犬神家の一族」スケキヨのような逆さま足もインパクト大(笑)
「風来」
なんだか70年代ニューソウルの風が吹いているような、ホーンとかエレピの入り方とか、伸びやかな歌声が昔のスティービー・ワンダーみたいで気持ちよく、シンパシーを感じてしまった楽曲。
閉塞感のある社会からの自然回帰願望のような歌詞も深みがあり、MVの風景も壮大な印象。
「Fire Brain」
初期の曲ですでにこれだけの力量を見せるKroi。
キレッキレのラップとパンチの効いたヴォーカルが炸裂している曲。
カッティングとワウギター、ベース、ドラム全てが無茶苦茶カッコいい。
MVの火の玉ヘッドもシンプルだけど熱い魂を表現している。
「Balmy Life」
ラップを含むヴォーカルやワウギターはファンク色が強いが、メロディはキャッチーでポップというミックス感が良き。
MVのテーマは"カルト"らしいけれど、現代のヒッピーコミュニティみたいなちょっと怪しげな黄金色の世界は、あの世さえイメージさせ摩訶不思議でクセ強め(笑)
「Juden」
縦横無尽に動き周るベースが最高!ファンキーなビートの中にどこか懐かしさを感じさせるメロディライン、ピコピコしてキラびやかなシンセ、弾むようなワウギター、畳み込むようなドラム、厚みのあるサウンドとグルーヴ感が良き。
「熱海」
MVを見るといつの時代?と思うようなレトロな雰囲気の熱海の情景。
温泉地ではしゃぐ若者たちの、キラキラした青春の一コマを切り取ったような映像が微笑ましくもある。
熱海を歌ってるのに、夏の湘南を感じてしまうくらい爽やかでオサレな曲。
「Risk」
浮遊感のあるファルセットの歌声が心地よく、往年のシティポップなども感じさせるチルアウトな1曲。自由自在な声色を持つヴォーカルの良さが際立つ。
こんな曲も作れるんだなぁ。
「Not forever」
哀愁を帯びたヴォーカルとメロディライン、アコースティックなギターが新鮮でワウギターとの対比もいい感じ。
最後にボッサ調に爪弾くギターが余韻を残す。
「Never Ending Story」
バラードも聴かせるkroi。
レゲエ調のリズム、ブルースを感じさせる楽曲、気怠げでエモい歌声とメロディが切なく胸に響く。夏の夜にひとり浸りたくなる。
Kroiというバンド名は、色んな色を混ぜ合わせると最後は黒になるところから付けたそうだが、あらゆるジャンルの音楽を貪欲に取り込み作り上げた多彩な楽曲を聴いていると、ピッタリの名前だと改めて思った。
海沿いの道をどこまでも飛ばしてゆけそうな、夏のドライブにもノリノリで心地よい、おすすめのバンドだ。