MIU404を観た話

 ものすごく久しぶりにnoteを開きました。ここ最近忙しくて、何か素敵なものを摂取しても自分の言葉でアウトプットする気力と体力がこれっぽっちもなかったせいです。

 そんな中やる気が出てきたのは、先日1年ぶりに会った母の姉に、表現力を褒められてほいほい調子に乗ってしまったからです。
そうです、わたし実にちょろいんです。

 さて、前置きはこれくらいにして、タイトルについて語っていきたいと思います。最近ラストマイルが公開されたことで、同じ世界線で制作された「MIU404」と「アンナチュラル」が話題になりました。Twitter四六時中張り付き人間なので、ちょっとでもバズると目に留まっちゃうんですよね。
 こうしてたくさんのファンの人たちによる、熱がこもりにこもった感想(というかもはやラブレター)を読んでいるうちに、「これわたしも観るべきかも」と思いはじめました。

 でもわたしにとって、ドラマを全編観切るというのはとてもハードルが高いことでした。
 突然ですが、わたし大学時代に短編集を制作したことがあるんです。にも関わらず、実は短編集を読むことがとても苦手で。何故かと言うと、話の切れ目切れ目で何度も頭を切り替えなければならないので、集中というか、没入しきれないんですね。それで最後まで読み終える前にどうしても飽きが来てしまう。ドラマも同じ理由で苦手でした。毎週欠かさず観るほどハマりきれないというか……加えて一度でも放送を逃すともうどうでも良くなってしまうタイプなんです。

 こんな私ですが今回観ようと思ったのは、ひとつ自分の中にある信念のおかげです。

流行るものには流行るだけの理由があるはずだから、逆張りせずに触れてみよう

 そう考えるようになってから、音楽も小説もアニメも漫画もドラマも映画も、自分の好み以外のものでもとりあえずちょっとかじるようにしています。それでやっぱりハマらなくても、それはそれで自分の感性で判断した結果なので良いことにしていて、もしもたまたまどんぴしゃハマるものに出会えたとしたら、好きの範囲が広がって人生豊かになって超ハッピーということになります。つまり絶対損しないんですね。精神的フッ軽って大事だなぁと思う今日この頃です。

 そうそう、そういう理由でMIU404観始めたんですけどまんまとどハマりしてしまって、結局一日で全編完走しておりました(気づけば朝5時まで視聴していた)。サブスクがあるおかげで観たいと思った時にノンストップで観られるのが良いですよね。これが毎週テレビで視聴だったとしたら、いくらフッ軽のわたしとはいえどやっぱりちょっと無理だったかも。便利な時代に感謝、アマプラに感謝。

 この作品何が良いって綾野剛さんのキャラですよね。出演作をほぼ観たことがなかったのですが、お顔立ちと雰囲気からなんとなくもっとシリアスな演技をされる方なイメージを持っていたんです。なので今作のような、茶目っ気と愛嬌の溢れる役柄がピッタリとは思わず、1話で度肝を抜かれてしまいました。笑顔がかわいいんだもう……。

 加えて、お声と話し方がものすごく印象的でした。子どもっぽい無邪気さがありつつも、相反するどこか気だるい雰囲気も含んでいて、でも必死な時の泣きそうな声色は幼さが透けているようで……おかげで時々心臓をきゅっと掴まれるみたいな、焦がれるような、なんとも言えない気持ちになりました。(恋?)あまりにも素敵すぎるので、ところどころ何度も巻き戻して同じセリフを聴いておりました。

 それから主題歌の「感電」が毎回素晴らしいタイミングでかかるじゃないですか。もともと曲自体は知っていて、というかむしろかなり好きでリリース当初よく聴いていたくらいなんですが、ドラマで例のイントロが流れた瞬間鳥肌が立ってしまいました。これでもかというほどドラマの雰囲気と調和していて、それぞれの物語の終わりをなぞるような、主人公のお二人と伴走しているような、そんな感じがして、米津さん天晴れすぎました。歌詞にわかりやすくドラマを想起させる言葉や表現は全くないのに、どうしてここまで作品に合っていると思わせられるんでしょうか。主題歌というよりも、もう絶対に不可欠な、作品の一部として機能している。不思議です。

 ここまで語りましたけれども、こんなに熱中できたドラマは本当に久しぶりで、その事実が嬉しく思えます。次はアンナチュラルの感想も書きたいです。

 また体力と気力のある時に。

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