プロジェクティングのノウハウ①
プロジェクティングとは?
これからお話をするプロジェクティングで解決できる課題は、
□ ヒット商品の企画・開発
□ 顧客満足度の向上、価格競争からの脱却、売上・利益率の向上
□ 会社の次世代の柱となる新事業の創出
などです。そして、プロジェクティングでは、
□ 従業員が当事者意識をもって真剣に仕事に取り組んでくれる
□ 指示待ちの組織から脱却し、自ら考え自ら実行できる組織へと変革する
□ やる気の感じられない組織から活力ある組織へと変貌する
というすばらしい副産物を短期間に手にすることができます。
□ 従業員に当事者意識がない
□ 指示待ちの組織である
□ 組織にやる気がない
とお感じならそれは実行型組織シンドロームの初期症状です。できるだけ早期に且つ無理なく実行型戦略型ハイブリッド組織に変革させる必要があります。その為に行うべきことは従業員に対して「徹底的に考えさせる機会」を強制的に与えることです。その仕掛けこそがプロジェクトなのです。
ではプロジェクティングの具体的なノウハウをお話してみましょう。
まず経営者さまが最初に行うべきことは「プロジェクトリーダー」の選定です。
ノウハウ① リーダーは自らの失敗に正しく向き合える人を選ぶ
プロジェクトリーダーの条件はただひとつ、自分の失敗に正しく向き合うことができる人です。自らの失敗を認め、自分の失敗をひとつの重要な教訓として、人に胸を張って話せるタイプの人です。そうした人は失敗からたくさんのことを学び、同じ失敗をしないように努力できる人なのです。
反対に自分の失敗を認めない人、自分の失敗を他人や環境のせいにする人はプロジェクトリーダーには向きません。またうまくいった時はそのすべてを自分の手柄にしてしまう人もプロジェクトリーダーには向いていません。実はこうした人材は実行型組織の中では頭角を現す人材であることも少なくありません。
つまり今まで御社の中で目立っていた人が必ずしもプロジェクトリーダーに向いている訳ではないということです。
プロジェクティングで行うことは再現性の高い成功のシナリオを発見するための試行錯誤です。プロジェクトの目的はたくさんの仮説検証サイクルを小さく且つすばやく回し続け、1日でも早く再現性の高い成功のシナリオを発見することです。ですから、ここで失敗を失敗と認めることができない人をプロジェクトリーダーにしてしまうと、仮説検証サイクルが正しく回らなくなってしまい、真の成果を獲得することができなくなってしまうのです。
また人選にあっては、いわゆる体育会系の「人をグイグイと引っ張っていけるリーダーシップ」のようなものもまったく不要です。
後述しますがプロジェクトは横断的なメンバーを招集し実行します。この場合、プロジェクトリーダーは他のメンバーよりも年齢が若くても、また職位が低くても問題はありません。事実、私がこれまでに経験してきた、ほとんどの成功ケースで、メンバーの平均年齢や職位よりも、リーダーの年齢や職位は同等又は低かったという結果になっています。
いかがでしょうか?御社でプロジェクトを組ませる場合の具体的な人選は思い浮かんだでしょうか?そんな都合のいい人材はいないと思われたかもしれませんが、何よりもまずやらせてみることが重要です。
今までの実行型組織の中では目立つことが出来ず、くすぶっていた人材はいませんか?
リーダーを選任するあなたが「すべては失敗から学べるのだ」とマインドセットさえしていただければ、リーダーの人選にも悩む必要はありません。私からのアドバイスは「やらせてみましょう」です。いい人材、いいリーダー候補がいないからとプロジェクトを組むのをやめてしまえば、何も状況は変えられません。まずは経営者が行動を起こすことです。
またプロジェクトリーダーを選定したら、このノートを読ませてください。このノートではこの後、プロジェクトリーダーのためのプロジェクト運営のノウハウに関して書かせていただいています。