『まさかジープで来るとは』「自由律俳句」が楽しすぎて無限に量産できる件
本日は又吉直樹さんとせきしろさんの『まさかジープで来るとは』をご紹介します。
私は忙しいときほど、可笑しみを求めたくなるんです。
でも、大笑いを求めるのは結構ハードルが高い気がするんです。
あらゆるコンテンツはある程度まとまった時間がないと難しいし、そもそも爆笑レベルに到達できるかどうかもわからないわけで。
ニヤリは、ささやかに楽しい。
生活の隙間に入り込むような笑いだと思うんですよねぇ。
今はマスク生活なので、人に気づかれずに笑えるというメリットもあります。
本著でご紹介されているのは、五七五の形式を破って自由な韻律で詠む「自由律俳句」というもの。
自由だから、余韻が楽しくて。
ニヤリとしてしまうんです。
心のどこかを、ぎゅっとされる。
いっとき、空想に浸れる。
そして次の瞬間にはシュワッと消える。
又吉直樹さんと、せきしろさんの作品から7つずつ選んでみました。
そして、きりんも習作してみたので、よろしければ味わってみてください。
▶︎又吉直樹さん7選
日記を劇的にしたがる癖がある
独創的だが読みにくい御品書き
行けたら行くで来た例が無い
影が踏まれてから体調がおかしい
長靴買ってから連日晴れ
七日でこんなに効果が出るなら買おうかしら
いつものとこに耳掻きが無い
▶︎せきしろさん7選
ツッパリ棒が外れて落ちる音がした
花火で字を書いた
犬が顔だけ出している
相撲を取る以外の遊びもあるだろう
終わりまで聞くしかない
走らなくても間に合ったんじゃないか
すべては布団の中で考える
▶︎便乗して、きりんの7習作
ZOOM会議してるときに犬がげっぷ
買い物に行ったのに買い忘れて2度行く
コロッケを買ったのに道に落としてくる
音声配信をしていて黙る
カーナビの言うことを聞かない
部屋干ししている洗濯物が頭に落ちて星が見えた
手袋はいつも片方だけ落としてくる
以上でした!
自由律俳句以外にお二人のエッセイもたっぷり掲載されていて、楽しいです。
私は昼寝をはからずも深くとって起きた時の、自分がどこにいて今何時なのかわからなくなる、あの軽いパニックが嫌いです。
さらに、そのあとものすごい悲しみが襲ってきて怖くなるんです。
せきしろさんも同じようなことを書いていて、驚きました。
昼寝から醒めると意味もなく悲しい
あ、自由律俳句になっちゃいました。
みなさんも作ってみてくださいね。