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『家族無計画』なんのその「生涯未婚率」時代に思い出す、あのドラマのこと

本日は紫原明子さんの『家族無計画』を読みました。

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もともと紫原明子さんの書く文が好きで、手に取ったのですが、どんな方なのかは本著で初めて知りました。

起業家の家入一真さんと18歳でご結婚。

社長夫人の専業主婦としと2人の子育てをしていたそうですが、破天荒な夫と離婚。
31歳ではじめての就職。

全然知らなかったので、びっくりしました。
こんなに波瀾万丈だったとは予想だにせず。

そして、紫原さんの書く文はやっぱり面白い!

恋愛とは?
結婚とは?
出産とは?
性とは?
子育てとは?
離婚とは?
働くとは?
女心、男心とは?


いろんなクエスチョンに、ご経験を通して語られていきます。
冷静な視点でありながら、人情味があふれているのが魅力だと思いました。

家入さんのことも決して悪く言ってない。

いろいろ辛いご経験もたくさんあったはずですが、出会いから別れまで、まるっと受け止めていらっしゃる印象を受けました。

日本の結婚事情についても書かれていて、興味深かったです。

50歳時の未婚率を表す男女の「生涯未婚率」が1〜3%の、結婚するのが当たり前だった時代があったそうです。

あー、これ!肌感覚でなんかちょっとワカル。

現在では男性20.14%、女性10.61%と、年々増加傾向に。
(注:この本に書かれている当時のこと。『男女共同参画白書 平成25年版』より)

「生涯未婚率」という考え方がそもそも現代にそぐわないと指摘していらっしゃいます。

「50歳になっても結婚しなければ一生結婚しない」という考え方。
人生100年時代に突入しているのに、そりゃないなと私も頷いてしまうのでした。

"未婚と既婚、そのどちらにも該当しない私のような人もいれば、50歳を過ぎて結婚する人もいて、特別にアウトローな生きかたをしているわけでもないのに、既存の枠組みに該当しない、規格外の状況に陥る人は、きっとこれからもっと増えていく。

その状況は決して恥ずべきことでもないし、心細さを感じる必要もない。

むしろ現代を生きている自分が、好きに生きることのできる権利を存分に駆使し、自由で正直な選択を下した結果だ。

欄外・その他・規格外、大いに結構。

これからも胸を張って、どんどんはみ出していきたいと思う次第である。(p197)"

うんうん、結婚の考え方は本当に多様化してきましたよね!

私が結婚した頃は、テレビドラマ『やまとなでしこ』が放送されて世間の結婚観への盛り上がりがピークになったというか。

松嶋菜々子さんが演じた主人公の桜子が「女の最高値は27歳」と断言しちゃって。
「ザ・結婚適齢期」がバシッと刷り込まれてしまった。

野心的な美女から発せられる言葉の影響力って本当にすごかったんですよ。

日本中が魔法にかかってしまったかのように、女性はなんとなく結婚の憧れを強く抱いてしまったし。

本当に「圧」がすごかったんですよね。
親からも会社からも友人からも。

「結婚退職が花!」みたいな。

それで、あの頃。
私の友人たちはみんな、27歳でバッタバタと結婚していったのでした。
どうしてあんなに焦るように、競うように結婚したのだろう?

言わずもがな、私も28歳。ギリセーフ、みたいな。
完全に洗脳されておるでないの!!

こういう縛りというか、呪いから解き放たれた現代の結婚観って、逆にどうなっているんでしょうね。

女のピークは何歳だ!発信なんぞしようものなら、モラハラ、セクハラの嵐が吹き荒れそう。

結婚観も恋愛観も間違いなく変わっちゃった。

本著に話を戻すと!
読書会についてのことも、書かれていました。

紫原さんは、かの有名な「猫町倶楽部」に参加されていらっしゃるそうです。

読書好きな人、課題図書について語り合いたい人が集まるそうです。

本が恋愛に関するものだったりすると、初対面の人と非日常な時間を共有したり、新たな交友が広がっていく。

すると、読書会が恋愛や結婚が発生しやすい隠れた出会いの場になるそうです。

読書会は人と人が繋がれる場所ですしね。
本という共通の趣味や嗜好があると、距離が近く感じられるのかもしれません。

私も本や読書体験を通じて、読書家のみなさんとお互いの人生を語り合っているような気持ちになることがあります。

それが楽しくて、読書の発信を続けています。

私は今のところclubhouseでしか読書会をしていませんが、いずれインスタライブや、リアルな読書会も開催してみたいと思いました。

最近、家族の在り方について考えることが多いので、このエッセイを読みながら、自分の気持ちに向き合うことができました。

あまり人に相談できないような内容のときは、本との対話が私にとってはカウンセリングの時間になるのです。



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