私を構成する5つのマンガ
こんばんは,もりおです。
今回は,note公式の企画に初参加して「自分を構成する5つのマンガ」をご紹介していきたいと思います。
①名探偵夢水清志郎事件ノート (全13巻)
原作は講談社青い鳥文庫の同名シリーズです。
原作者のはやみねかおるさんは児童文学作家の第一人者であり,『怪盗クイーン』や『都会のトム&ソーヤ』など,誰もが聞いたことのあるシリーズを多数執筆されています。
『名探偵夢水清志郎事件ノート』シリーズは代表作であり,えぬえけいさんによりマンガ化されました。
主人公の名探偵・夢水清志郎は自称"名探偵"の超変人です。
自分の年齢を忘れてしまうほど記憶力・生活力・常識に欠けている一方で,食欲旺盛で,暇さえあれば自宅の洋館でソファに寝転がりながら小説を読みあさっています。
しかしその推理力は本物で,誰もが事件に翻弄される中,ほとんどの場合は物語序盤で犯人を見抜きますが,それを得意げに披露することはなく,最終的には事件を起こした犯人すら「幸せに」なるよう事件を解決します。
「みんなが幸せになるように事件を解決するのが,名探偵の仕事だよ」と言い切る彼は,特に子どもたちの幸せを願っています。
シリーズ第1巻で中学生の少女から「今の子どもと昔の子ども,どっちが幸せ?」と聞かれた夢水が「どっちも幸せだよ。子どもはいつの時代だって幸せなんだ。幸せじゃなきゃいけないんだ」と,打ち上げ花火を背景に答えるシーンは非常に印象的です。
作者のはやみねさんは,小学校教師として働きながら,本嫌いの生徒たちが面白く読めるような作品を探すうちに自分で小説を書くようになった方です。そのため,どのシリーズでも子どもたちへの大きな愛を感じます。
自分も大学時代は塾講師をしていたので,みんな(特に子どもたち)を幸せにするために事件(問題)を解決するという夢水の考え方には今も大きな影響を受けています。
原作が持つ本格ミステリの魅力を十分に残しつつ,えぬえさんのキャッチーな絵柄でマンガ化した本作は2009年の講談社漫画賞を受賞しました。
是非お手にとっていただきたい名作です。
②暗殺教室 (全21巻)
少年ジャンプで2012年から2016年まで連載され,アニメ化・映画化も大成功した作品です。
マッハ20のスピードで月を破壊した超生物が,1年後には地球をも破壊することを宣言。それまでに為すと決めたのは,なぜか私立椚ヶ丘中学校3年E組の担任として生徒たちを指導すること。
日本政府はこの超生物に100億円の賞金をかけて3年E組の生徒たちに暗殺を依頼し,防衛省からも人員を送り込んで暗殺術を指導するなどの対応を取っていきます。
この3年E組は,名門の私立椚ヶ丘学園の中でも様々な理由から「落ちこぼれ」のレッテルを貼られて自信を失くした生徒たちの行き着く先でしたが,「ターゲット=先生,暗殺者=生徒」という奇妙な関係の中でやがて自分たちそれぞれの強み・能力を開花させていきます。
単行本にして21巻とコンパクトな長さでありながら,登場人物たちの成長を見事に描き切った本作は,シリアス要素と学園コメディ要素のバランスが絶妙な作品です。
また,人を育てることの大変さや,やりがいの大きさを学べるので,教育関係のお仕事をされている方にも是非読んでいただきたい名作です。
③銀魂 (全77巻)
もはや説明不要のSF人情なんちゃって時代劇コメディー。
時は幕末,現れたのは黒船に乗った外国人ではなく宇宙船に乗った宇宙人。
宇宙人の技術力・軍事力に屈して無理やり開国させられ,「侍は死んだ」と言われる江戸の街で,木刀を腰に己の道をゆく銀髪の侍,坂田銀時。
銀時が江戸は歌舞伎町で営む「万事屋」には人々の様々な依頼が日々持ち込まれ,仲間たちと共にそれを解決していきます。
なんと言っても魅力は面白すぎる銀時たちのギャグや掛け合いですが,時折挟まれる長編では仲間との絆や約束を守り抜こうとする銀時たちの生き様に感銘を受ける,ジャンプの王道要素をきちんと備えた作品です。
ギャグシーンも魅力ですが,登場人物それぞれの譲れぬ「武士道(正義)」がしっかり伝わってきて,自分の武士道とは何なのかを考えさせられる名作です。
④SKET DANCE (全32巻)
舞台は私立開盟学園高等学校。生活支援部(スケット団)の3人組が生徒から持ち込まれる様々な依頼を解決していく物語です。
連載時期(2007年~2013年)の大部分が自分自身の中高時代と重なっており,登場人物たちや学園で起きる事件が実在するかのようなリアルさを感じながら,毎週楽しみに読んでいました。
作者の篠原健太さんが『銀魂』の空知英秋さんの元アシスタントさんで,舞台こそ違えど,何でも屋が問題解決をしていくストーリーは公式でも度々カブっているとネタにされ,コラボマンガも発表されていました。
本作は基本的に学園コメディものなのですが,登場人物それぞれに苦しい過去があり,それを乗り越えてなお人を助けようとしたり,それぞれの能力を活かして羽ばたいて行こうとしたりする姿に感動できる作品です。
自分も持ち味を活かして人を助けられるようになりたいと思える勇気をもらいました。
⑤黒執事 (29巻・連載中)
舞台は19世紀末のイギリス。産業革命による近代化が進む一方,切り裂きジャックが夜の街を怪しく闊歩する世界です。
名門貴族・ファントムハイヴ家の若き当主シエルと,その完璧な執事セバスチャンは,実は契約者と悪魔という関係。
ファントムハイヴ家は英国裏社会の番人としての役目を英国王室から代々任されており,シエルは明晰な頭脳とセバスチャンの人外の能力をフル活用し,世間を騒がせる事件を次々に解決していきます。
ここまでご紹介した4作品とは違い,自分の考え方に影響を与えたというよりは純粋なエンターティメントとして最高に楽しめる作品です。
切り裂きジャックやタイタニック号,第一次世界大戦前夜のドイツとの確執など世界史の史実が至るところに散りばめられており,同時代のイギリスが舞台の『シャーロック・ホームズ』シリーズを読んでいるかのような体験ができます。
ミステリー×ファンタジー×歴史×貴族モノと,多面的な魅力の宝庫となっています。読めばイギリスに行ってみたくなること請け合いです。
まとめ
いかがだったでしょうか。
どんなマンガを好むかによってその人の考え方や価値観が見えてくるように思いますが,改めて振り返ると自分の場合は「問題解決・教育・人助け」に興味があるのかなと実感しました。
たまにはこのように,読んできたマンガについて振り返り,魅力を再確認するのも良いものですね。
もしイチ推しのマンガがあれば是非ご教示いただけたら幸いです。
長くなりましたが,ここまでお読みいただきありがとうございました!
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