オーダーメイドバッグで、心の中にしまった自分が見えてきた
自分はなにが好きで、なににこだわりがある? そんなことを考える機会は、普通に暮らしていると意外とない。
オーダーメイドでバッグを注文する過程は、まさに自分と向き合う時間だった。
事前に表示された所要時間は、3時間。またまた〜!そんなに?って思ったら、本当だった。
オーダーメイドは、決めることが大量にある。
既製品では「こういうものだから仕方ない」と無意識に諦めていたことが、日々たくさんあったみたい。
自分だけのバッグができたのも嬉しかったし、私はこういうものを身につけたかったんだな! と気づけたのも嬉しかった。
この記事では、私のようなオーダーメイド初心者への追体験をご提供します。
バッグを作ったきっかけ
仕事で知り合った方と久しぶりに会ったときのこと。彼女が小脇に抱えたバッグがすごく素敵で、素敵で。その後も「あのバッグは、どこのブランドのものなんだろう」とずっと頭の脳裏に残っていた。
色々検索してみたものの、どれも違う。次に会った時に聞いてみたら「オーダーメイドなんだよ」と教えてくれた。布もすべて自分で選ぶらしい。
なんて素敵なんだ!!!!!
でもオーダーメイド? 高そう!
そんな私の気持ちを察したかのように「意外と手の届く価格だよ」と教えてくれた。
思い立ったが吉日、が信条。教えてもらった直後、気づいたらもうオーダー打ち合わせを予約していた。
オーダーメイドバッグって、何をどこまで決めるの?
そして、迎えた当日。場所は江戸川橋。
来店するきっかけになった知人の話をしつつ、ご挨拶もそこそこに、早速始めます。
1:バッグの型を決める
仕事でもプライベートでも(子どもが3人いるので、公私ともにやたらと荷物が多い)使えるようにトートバッグにすることだけは決めていた。
普段はリュックで生活しているけど、ちょっとフォーマルなパーティーの時でも持っていけるようなバッグがいいなと憧れていたのです。
トートバッグと一口に言っても、さまざまな型があるようで、相談しつつ、このタイプに決定!
2:使う布を決める
店内には、こんな感じで布地がたくさん。
ぼんやりとでも、何色のバッグにしたいのか? イメージがあると、そのカラーの中から気に入った雰囲気の布を選んでいけると思う。
私はその場で直感で好きだなーというものを取り出していった。
使う布地は1種類を全面でもいいし、組み合わせてもいい。組み合わせ次第で、雰囲気もガラッと変わる。
3:革の色を決める
バッグの耐久性を上げるために(多分)、下とか横に来る部分は革やナイロンの素材から選んでいく。
この素材が占める面積もわりと多いから、色々とあててみると、バックの印象が変わる。
決めること、めっちゃあるな? とこの頃から気づきはじめてきた。型と布だけ選ぶのかな? と思っていたよ。
実際にどんなふうになるのか、イメージが湧かないなと思っていたら、iPadでさささっと描いてくれた。途端に、ここを変えるとどうなる? が想像できるようになって、サクサクと決まっていく。
4:ポケットの形や位置を決める
ポケットの形?場所?
言われてみると、自分がよく持ち歩く荷物やバッグの持ち方を考えると「ここにこれがあって欲しい」があった。
ほら、おうちの中でも「ここにコンセントあったらな〜」と思う時がある、あれです。
わたしは折りたたみ傘も欠かさず持っているので、そのホルダーとか、スマホの定位置とか、財布や鍵のような貴重品をバサっと入れておけるチャック付きのポケットをお願いした。
5:裏地の布も縫い糸の色も決める
裏地?おまかせで良いのでは?選んでほしいな?
疲れてきて、思考力がだいぶ落ちてきた。
縫い糸の色、言われてみたら、皮の色と違うものを組み合わせると可愛い!
そして、ついに。
すべてが決まったよー!!!!
普段着ている洋服は、無難で何にでも合わせやすいグレーとかネイビーとか白ばかり。ポップな色を素敵に着こなしている友人に、すごく憧れがあった。
でも、オシャレ偏差値が地を這うように低いので、何から手をつけたら良いのかわからない。だから、せめてバッグはカラフルで元気な気持ちになるものを。それでいて、パーティにも持っていけるようなフォーマルさを少し。
そんな、自分が求めていたものは、これだったのか!と気づきを得ながら選んだから、自分の内面と向き合う感じがしたのだ。
デトックス!
そして、完成
なかなか取りに行けず、オーダーから2ヶ月。
待ちに待った、わが子との対面! 緊張した。
バッグ自体がすごく軽くて、持ち歩きやすい!いつものスーパーでも店員さんが「見たことないバッグ。着物柄が素敵ですね」と話しかけられた。
夫からは「すごい色だね」と言われたけど!!
まだ「派手かな」とドキドキする気持ちは抜けない。でも、これを機に本当の自分の「好き」と向き合える気がする!
このワクワク体験、友だちとやってるPodcastでも話したよ。