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英文の読み方を教えない日本の英語教育

 英語長文問題の攻略には読むスピードが必要ですが、スピードが上がらない要因が、英語教師が教える返り読みです。戦後から続いている文法和訳方式という英語の指導法です。

 返り読みとは、英文に最後まで目を通して文法事項を確認してから後ろから前に戻って訳していく読み方のことです。しかし,返り読みとは言ってもこれは訳し方であって、読み方ではありません。

 長文を読む時に全文を翻訳する必要はありません。全文を翻訳しなくても読解問題は解けます。和訳問題の時に翻訳すれば良いのです。

 この文法和訳方式から脱却しないと英文を速く読むことはできません。英文を速く読める読み方が、スラッシュ読みです。英文を、前置詞や接続詞・関係代名詞の前、カンマやコロンの後にスラッシュを入れて英文を区切りながら文頭から文末に向かって読み進める読み方です。

 たとえば、
 Your mother looks young for her age.
 という文は、前置詞の前にスラッシュを入れて、
 Your mother looks young /for her age.
 とし、読み下します。
「あなたのお母さんは若く見える、年の割には。」となります。
 I know a boy who can play the flute well.
 という文は、関係代名詞の前にスラッシュを入れ、
 I know a boy /who can play the flute well.
「私は一人の少年を知っている、彼はフルートを上手に吹けます。」と読みます。 

 そもそも、書かれた文は書かれた順に読むべきで、話された言葉は話された順に聞くのは当たり前なのです。文法和訳方式という指導法が英文を速く読む事を妨害し、リスニングを難しくしているのです。

 日本人が英語が上達しないのはこの文法訳語方式という指導法が原因なのは明らかです。速く読めない、聴き取れないのだから。

 英語教師の言う事を信じていては英語は読めるようにも、聴き取れるようにもなりません。

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