あの子の日記 「濡れる磁石」
日本のどこかの、誰かの1日を切り取った短篇日記集
ぽつりと聞こえる止んだはずの雨の音。背中合わせで朝を迎えて、今日でおしまいだなって思ったよ。
あなたの優しさに引き寄せられて、ぱちんとくっつく音がしたはずのに、一緒に過ごしたのは人生のほんの一部分。
短くおだやかな時間の中で、こころに広がる透きとおった海を知って、からだの奥で深い愛を知った。
知りすぎたふたりは昔のようには戻れない。だけど、もう前にも進めない。
あふれた涙が枕に落ちたって、あなたは何も気付かないんでしょう。
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あたまのネジが何個か抜けちゃったので、ホームセンターで調達したいです。