爪が伸びたらどんなふうになるのだろう。えくぼはどのくらい深いのだろう。首のしわは何本あるのだろう。まつ毛はどこを向いているのだろう。おへそはどんな形だろう。雨に濡れるとどんなにおいがするのだろう。そんなふうに考えながら眠り、きみの夢をみる朝。
毛布が恋人あなたは愛人 短いまつ毛が似合う横顔 最初はグウでおなか鳴る
あたしのからだは通気性がいいらしい。そよ風も嵐もあたたかい風もつめたい風もみんなじょうずに通り抜ける。あたしのからだからあなたが消えたから、手も腕も脚もくちびるも心臓もすかすかになってしまっている。このすき間をあなたなしで埋められるかしら。あなた以外で埋められるかしら、あたし。