伝わる書き方 (2013) 三谷宏治 vol.2
Standing on the shoulders of giants
伝わる書き方の第一章から続けたいと思います。
まず前回提示した「戦略①短く書く」をさらに三谷先生は3つの構成要素に分解しました。3つの構成要素は三谷先生の原文ママですが、その他は私の方で減らしたりしています。
A. 切り分ける
特にダブりをまとめる
サブに落とす
といったところはパワーポイントなどでも非常に重要なスキル
B. ムダを削ぐ
余計な装飾を削る、言い切る、能動態にする、能動態にするというのはテクニックとして使いやすい
C. 表現を平易に
形容詞を定量的に、定量的にできないなら省く
次は「戦略②構造化する」です。
A. 塊にして結論を選ぶ
小さな塊にする、塊に名前をつける(タグ付け)※これ重要※、結論を絞り込む
タグ付け例:問題指摘、解決方法、行動指針
自分の一番言いたいこと=「相手にどうしてほしいのか?」
B. 構造パターンで捨てる、加える
結論に直結しない部分は捨てる、足りない部分は加える、論拠を加える(特に数字、具体例)
C. アドレッシングをする
最初に全体像を宣言する、最初に結論か予告を置く、塊同士の繋がりを明示する、マップを作る ← めちゃくちゃ重要
塊の繋がり、5つの構造代表例:
Aで塊に名前をつける、と書きましたが、塊の繋げ方(Cと重複する?)にも5つあるそうです。確かに論理展開の方法やパターンって数多くはない、もしくはこの5つで90%くらいに対応できるような実感はあります。
a. 問題解決型
状況と目的は、「問題が発生した時にそれへの対応を訴える」
問題の明確化 → 原因の特定 → 改善策の提案
b. 目標達成型
状況と目的は、「目標が提示されたときに、その達成に向けた実行策を訴える」
大目標の明確化 → 少目標への展開 → 施策の提案
c. PDCA型
状況と目的は、「目標から実行までの全体を振り返って改善策を訴える」
Plan → Do → Check → Action
d. 重要思考型
状況と目的は、「相手にとって重要なポイントに絞って対策の有効性を訴える」
DMU(購買意思決定体) → 重み → 差
e. See, Think, Wonder型
状況と目的は、「観察結果からの推論や感想を示す。提案というより報告書」
観察事実 → 推論 → 感想・疑問
C「アドレッシングをする」で、私が長らく心に引っかかっていたことを三谷先生は言語化してくれています。感動のあまりページ数も明示しますが、p130です。「その理由は3つあります」と人はなぜ言うのか?それよりも、「これから3ページほどで、〇〇の問題解決策について、問題の明確化・原因の特定・改善策の提案の(3点に従って)順で説明していきます」のほうがずっといいですよね?
またさらにC「アドレッシングをする」にて、冒頭に結論を!と説いています。が、これ以降がミソです。
・ただし、相手にとって受け入れやすいものならば「結論」で
・相手にとって受け入れ難いものならば(私はよくチームにサプライズがあるならばといいます)、「予告」に留めよ
と明快に説明しています。ありがたや。
予告例:「いまやるべきことはAなのか、それともBやCなのか?」を見極めたいと思います。
加えて、全部の塊の前に接続詞をつけよ!とも教えてくれます。確かに…ですな。接続詞がある説明って安心するんですよねー。スライドの間に接続詞をつける、こういったことも意識したいですね。
やっとここまで戦略①短く書く、と②構造化するが終わりましたね!③はまた次回!
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