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こんな風に好かれたい!『花を見るように君を見る』ナ・テジュ
【五感で感じる森林浴ガイドの私がおすすめの本】
本はじっくり選んで買うことがほとんどですが、これはタイトルで足を止め、ブルー色の装丁に手を取らずにはいられなかった。
まさにジャケ買いの一冊。
『花を見るように君を見る』
この短い文章にいろんなことを想ってしまう。
私が花を見るときに感じるような気持ちが、相手にも芽生えて、そんな眼差しで見られることを想像してみたら、とっても素敵じゃないですか。
なんか妄想癖がすごいのですが。。。
この言葉、素敵じゃないですか??と、とある男性に言ったら、「こんな言葉を男性に言われたいんですね~」と言われたのですが、「いえ、言われたくはないんですよ!密かに、こう思われていたいだけなんです」
と言ったら、難しいな女性は。。。と苦笑された思い出が。
この本は詩集です。
もうとっくにどこぞに置いてきたような懐かしいような一遍だらけ。
時おりある挿絵の花や樹木が、これまた素敵なんです。
私の心に響いたものをいくつかご紹介。
『生きる術』
恋しい日には 絵を描いて
さみしい日には 音楽を聴いた
それでも余った日には
きみを想うしかなかった
余った日には きみを想うしかなかった、ってところを想像してみた。
苦しいんだろうけど、この感じなんかいい。
『便り』
ずっと 会いたかった
ずっと 会えなかった
元気でいるなら それだけでよかった
ずっと会いたいと思いながら、会えない人っていますよね。
でも、元気でいることがわかったら、それだけでいい。
この星にいるんだって思うだけでいい。
『そんな人として』
その人ひとりが
この世界のすべてだったころがありました
その人ひとりで世界がいっぱいに埋め尽くされ
世界が温かく
その人ひとりで
世界が輝いていたころがありました
その人ひとりで雨風吹き荒れる日も
怖くなかったころがありました
ぼくもときにはその人に そんな人として
思い出されたいと思います
晩年、そう思える人が一人でもいたら、素敵な人生だったと思います。
時には詩集もいいですよね。
いつか書けたらいいなあ。