#10 受付から応接室に向かう間も「五感」をフル回転! / 出会って、即、心をつかむ「雑談」の技術
こんにちは、森本千賀子です。
出会って、即、心をつかむ「雑談」の技術 #10です。
<アポ当日③>
受付から応接室に向かう間も「五感」をフル回転!
受付を済ませて応接室に案内されるときも、「五感」をフルに使って、その会社を観察します。オフィスのレイアウト、調度品、掲示物、すれ違う社員のファッションや立ち居振る舞いなどを見て、その会社ならではの空気を感じ取るようにしています。
すると、面会相手にお会いしてすぐに、
●「会議室一つひとつに国の名前が付いているんですね。何か意図はあるんですか?」
●「廊下に飾られている絵は、社長のご趣味なんですか?」
●「カジュアルな服装の方が多いようですが、ファッションは自由なんですか?」
…など、自然な流れで聞くことができます。
そして、「あぁ、それはですね…」と説明してくださった内容から、その会社の特徴や社風を理解することもできます。
ある会社の管理部門を訪問すると、全てのデスクが入口の方に向いていました。一般のお客様を迎えるショールームなどであればよくあるレイアウトですが、そこは総務・人事・経理などのスタッフのオフィスで、出入りするのはほとんど自社の社員です。
不思議に思った私は、面会相手である役員の方に「管理部門でこういうレイアウトは珍しいですね」と投げかけてみると、その会社はCS(Customer Satisfaction=顧客満足)の強化を図っており、その施策の一環であるとの答えが返ってきました。
管理部門といえどCSの意識を高めるため、出入りする自社社員を「顧客」ととらえ、正面から出迎えるスタイルを取っているとのこと。この時点で早くも「CSの強化」という、その会社の課題をつかむことができました。
しかも、そのレイアウトにするというアイデアは、社員から意見を募って出てきたものだということで、「社員の声を聞き、尊重する風土」であることもわかりました。
オフィスレイアウトからは、その会社の社風の一端をつかむことができます。たとえば、デスクの間に仕切りがなく、打ち合わせブースや会議室も社員のデスクに近い位置にあれば、オープンで風通しがよい社風、チームワークを重視する社風かもしれない…と想像することができます。
一方、個々のデスクスペースがパーテーションで区切られているようなオフィスの場合、個々のペースに合わせた活動を尊重する風土なのでは、と考えられます。
また、オフィス家具やインテリアなどについても、ちょっと個性的なものだったりすると「どなたが選んだのですか?」とたずねてみます。
「社長の趣味一色!」ということであれば、「ワンマンタイプの社長なのかな。商談を成功させるなら、社長に1点集中して攻略するのが得策かも」などと推察することができます。逆に、「社員たちの意見を聞いて選んだ」ということであれば、「社員の声が尊重されるボトムアップ型の風土なのかな。であれば、社員たちとも積極的に仲良くなって外堀を埋めていこう」なんて戦略を取ることもできるでしょう。
そのほか、メーカーなどであれば、ショーウインドウなどに製品が展示されていることがあります。ここも素通りしてはもったいない!
●「どんな層によく売れているんですか?」
●「リニューアルはどれくらいのペースで行うんですか?」
●「今後、海外のマーケットなどにも進出するのですか?」
など、製品を見せてほしいと依頼し、見るだけでなくどんどん質問を投げかけましょう。
部品や素材など、普段の生活になじみがない、よくわからない、などと敬遠せずに「これはどこで、どんなふうに使われているんですか?」などと聞いてみましょう。
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お客様や周囲の人々とよりよい関係を築き、あなたのビジネスがより大きく、喜びに満ちたものとなるよう、人生がキラキラと輝かしいものになるよう、心よりお祈りしています。