#12 相手が「楽しい」と思える時間を提供する / 人間関係を深める仕事の習慣
こんにちは、森本千賀子です。
人間関係を深める仕事の習慣 (1)です。
相手が「楽しい」と思える時間を提供する
幸運にも手に入れた「出会い」のチャンス。1~2回会うだけで終わらせず、太く長く継続していきたいものです。そのためには、相手の方に「この人と話していると楽しい」と思ってもらうことが大切だと思います。
お会いする方々の中には、いわゆる「とっつきにくい」方もいらっしゃいます。こちらに対する警戒心を隠さず、がっちりガードを固めて対応される方は少なくありません。こちらからアポイントを取ってビジネスの話をするとなると、「強引に売り込まれるのでは」「うまく利用されるのでは」などという不安や疑念を抱くのは無理もないでしょう。
また、もともとの性格上、他人に心を開きたくない、なれなれしい人間関係は好きではない、という方もいらっしゃいます。
けれど私は、基本的に「性善説」を信じています。どんな人も、人との間に壁をつくること、自分の殻にこもることを、もともと良しとしてはいないと思うのです。これまでの人生経験の中で、そうしてしまうようになった何かがあったんだろうな、と考えます。初対面時の印象がどうであっても、その方の人間性、人生背景をすべて受け止める、受け入れる気持ちで対話を始めます。
あるとき、社内競争が激しい外資系企業で長年過ごしてこられた管理職女性にお会いしました。初対面の際は、壁を1枚隔てた感じで警戒されていたのですが、私は遠慮なく自分の思うことをストレートに話し、彼女に対してもどんどん質問をしました。
そうして踏み込んでいくにつれて、徐々に心の内を見せてくださるようになったのです。当初のクールな雰囲気とは違う、優しく温かい表情も見せてくださいました。
彼女はドライでシビアな社内風土で長年過ごしてきたたため、「隙を見せない」という習慣が身に付いていたのかもしれません。でも、私のように自分をオープンにして接する人間は珍しく新鮮だったようで、次第に肩の力が抜けていったようです。
相手が「笑顔」を見せてくれるように
私は相手の方とお話をするとき、「笑顔を見せてもらえる」ような機会をつくることを心がけています。
ビジネスの話ですから、「楽しい」だけではお互いに目的を果たせませんが、「森本さんと打合せしている時間は楽しくて、あっという間に時間が過ぎてしまった」「話をしたことで何だか元気になれた。パワーをもらった」と思っていただけることを目指しています。
そのためにも、ビジネスの用件だけでなく、ちょっとした「雑談」を取り入れることも大切だと考えています。気の利いた雑談ができれば、人間関係の構築がとてもスムーズになります。
雑談は、相手の警戒心を解いて場を和ませ、「楽しい時間」を共有できます。そして、さらなる大きな収穫として、相手の「考え方」「価値観」などを知ることもできます。
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お客様や周囲の人々とよりよい関係を築き、あなたのビジネスがより大きく、喜びに満ちたものとなるよう、人生がキラキラと輝かしいものになるよう、心よりお祈りしています。