#13 相手が「どんなことに興味を持っているか」を探る / 人間関係を深める仕事の習慣
こんにちは、森本千賀子です。
人間関係を深める仕事の習慣 (2)です。
相手が「どんなことに興味を持っているか」を探る
皆さんにとって、取引先の人と「雑談」をするのはどういう意味がありますか?
「あいさつ代わり」「沈黙して気まずい雰囲気になるのを避けるため」など、「場つなぎ」的な意味にとどまっているとしたら、それはもったいないことだと思います。
私が、ビジネスの相手との「雑談」を大切にする一番の目的は、相手の「考え方」「価値観」「志向性」を知ることです。
その理由は大きく2つあります。
①人材採用・転職支援のプロとして、求人企業と求職者の「マッチング」の質を高めるため。
「募集している職種やポジションの経験・スキルがあるか」というデジタルなマッチングだけでなく、「お互いの価値観や志向性が合うかどうか」を重視して、企業に人材を、求職者に企業をご紹介することで、マッチングの質は高まると考えています。
②私自身、もともと人に対する興味が強く、自然と「この人のことを深く知りたい」という衝動にかられる。
主にこの2つの理由から、私は積極的に雑談の機会をつくってきました。
そして、その結果として、次のような効果も得られると実感しています。
●お互いを理解し、共感することにより、心の距離が縮まる。単なるビジネスの相手としてだけでなく、人間同士として信頼関係を築ける。
●相手の価値観を知れば、重要な場面での「判断軸」がわかる。そのため、こちらから相手のビジネスに適切な「判断材料」を提供することができる。
(たとえば「社員を大切にする」というこだわりを持つ社長が相手なら、複数のプランについて結論を迷っている場面で、「Aプランなら社員にとってはこうなる、Bプランなら社員はこうなる」といった切り口から判断の後押しができます)
目の前の人のことをもっと深く知りたい!
雑談をこうした成果につなげるためには、どんな話題を取り上げるかが大切です。お天気の話題は無難で手軽ですが、やはり「価値観」までを知ることはできません。
そこで私は、常に相手の方はどんなことに興味を持っているか、どんなものが好きかを探るようにしています。
さきほど、「相手が笑顔になる」機会をつくるように心がけているとお話ししましたが、相手の方にとって興味がある話題、好きなものの話題であれば、自然な形で笑顔を引き出すことができます。自分が好きなことがテーマであれば、話をすることを楽しんでもらえるからです。
多くの人は、自分が好きなものに対し、相手も興味を持ってくれればうれしいもの。それだけで、相手に好印象を抱くものだと思います。
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お客様や周囲の人々とよりよい関係を築き、あなたのビジネスがより大きく、喜びに満ちたものとなるよう、人生がキラキラと輝かしいものになるよう、心よりお祈りしています。