
これもあそび、あれもあそび
初めての育児で感じた不安と戸惑い
出産した病院は母子同室タイプでした。もろもろの処置が終わって、個室に入り、まず思ったのは
「こわい! 赤ちゃんと二人きりにしないで!」
息してる? どこか変に体折れ曲がったりしてない? 寒くない? 暑くない? さっきミルクもらったばかりだよね? しばらくは泣かないはずだよね????
泣いたら泣いたでアタフタしてしまうけど、授乳やおむつ替え以外の時間、どう過ごせばいいのかワカラナイ。。。
助産師さんに聞いたら、
「その辺に転がしておいてOKです!(キリッ)」
その言葉は、「しっかり体を休めてくださいね」という優しい言葉だったと今ならわかるのですが、ママデビューしたての当時の私には「そ、そんなの…無理です!」としか思えなかったのです。
反応のない赤ちゃんとの日々に戸惑って
夫は産後、およそ1か月の育休を取得。退院して家に帰ったら2人体制での育児が始まりました。夫がそばにいてくれるだけ恵まれていたとも思うのですが、当時はとにかく、助産師さんがいない家に赤ちゃんといる、ということが怖かった…。
少しずつ、その恐怖心は和らいでいったとはいえ、「無風」状態の赤ちゃんとどう過ごしたらいいのかはわからないまま…。
ガラガラを目の前に出しても、見えているのかいないのか…。赤ちゃん絵本を用意してみたけれど、あっという間に読み終わってしまうし、何より、その表情からはそれらのやり取りを楽しんでくれているのか読み取れない。
妊娠中からいろいろな本やSNSで聞きかじった知識では、「赤ちゃんに言葉のシャワーを」とか、「親子の触れ合いを大切に」などとうたわれていたので、「何かしなきゃ」という焦りばかりが募っていました。
本との出会いで気づいた「日常にあるあそび」

そんな時に見つけたのがこの本。0~2歳の発達に応じた「あそび」がさまざま紹介されています。
この本のすごいところは、ねんね期からすぐに実践できるあそびが載っているところ! 「近づいてにっこり」とか「抱っこでゆらゆら」など、「え?それは『あそび』なの?」と思うようなものもありますが、「それをすることによって、どんな力につながるのか」も説明されているので、それまで何気なく取り組んできたことも立派な「あそび」だったんだと気づくことができ、ものすごく気が楽になりました。
この本で紹介するのは、道具がいらないあそびか、もしくは布団やティッシュ、タオルなど家庭に必ずといっていいほどあるモノを使うのがほとんど。日常の中から、「あそび」を生み出していくヒントが満載です。

子どもの成長と一緒に読み返したい一冊
イラストレーターのモチコさんの1コマまんがのようなイラストもかわいらしくて、くすりと笑えます。

定期的に読み返すと、「おぉ、そろそろこんなこともできる時期なのね」と予習できたり、「知らずに似たようなあそびをしてたな!」と気づきにつながったりできるので、ずっと手元に置いておきたい一冊です。
今回、紹介した絵本はこちら👇
『心と体がのびのび育つ0~2歳児のあそび図鑑』
監修 波多野名奈/イラスト モチコ/池田書店