入院生活が教えてくれたこと5回目~出会い~
検査入院は5日間。
これからどのくらいの入院になるのかわからないから、「可能なら、ベッド代の安い部屋にお願いします」と、先生にお願いして、この病院で一番安い部屋に入った。
私が入った部屋は3人部屋。90代の倒れるまで畑で働いていたという大先輩女性。そして同じ日に入った人は、少し年上の女性。
この人はとっても明るくて、先生たちとも仲が良くて、この人の周りは穏やかな春という感じの優しさと明るさのある人だった。
この話は2022年の話なのですが、2023年からは自分の家のあるC県I市に戻って国立病院で経過観察。その中で2回も入院してしまった私。
鴨川市での入院中は、患者さんたちは割とオープンにカーテンを開けて交流していました。もちろんマスクはきちんとして。
I市での病院はきっちりカーテンを閉めるので、同じ部屋の人との交流はほとんどできなかった。
鴨川市の病院は太平洋側、少し年上のその女性は、東京湾のある方に住んでいる方。夕方になってお帰りになるご主人を彼女が見送った後、
「これから○○市まで帰るの大変ですね」
と声を掛けた。その時にはお互いしっかり顔を見ていなかったのですが、食事の時間「ここの入院食はおいしいね」なんて話しながら、食べていた時に
彼女が突然。
「うちの母に似ている」
と、私を見て驚いていた。今はもう天国にいるという、彼女のお母さん。
入院中私は、家族みたいにこの人A子さんにずっと優しくしてもらえるというすごい幸せな入院生活だった。