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パクられた!②◆ある超有名漫画が拙著で書いたネタを無断借用した件。

 手前味噌で恐縮だが、今から四半世紀前の1996年2月に私は『変光星――ある自閉症者の少女期の回想』※を上梓し、小中学校でのいじめられ体験について詳細に書いた。
 その中で、私がクラスメートたちから、
「タヒね!」(表記は変えてあります)と言われ続けたことについて、
「それをローマ字で書いて、続けてそれを英語読みにするのだった。」と書いた。
 そしてその《タヒね!→Shine!→輝け!》という実話ネタは、大流行というわけではないものの、一部のメディアにも取り上げられ、当時、かなりの話題になった。




 それからしばらくのタイムラグの後に、連続テレビアニメにもなっている超有名漫画が、それとは真逆の、《輝け→Shine→タヒね》というネタを使ったのだった。
 私が拙著で書いたネタと酷似していることは確かだし、もしその漫画の原作者が私のそのネタを借用したのなら、一言、コメントがあってもいいと思った。どうしても人のネタを借用するなら、そのソースを明示してしかるべきだろう。

 私は、《タヒね!→Shine!→輝け!》という渾身の実話ネタを書くことで、現在、いじめに遭っている若い人たちに、彼・彼女ら自身へのエールの送り方を伝授したかったのだ。
 だがそれを、こともあろうに、その漫画は、《輝け→Shine→タヒね》と真逆にひっくり返してしまい、しかもそれを人気アニメを通して、若い人たちに拡散してしまった。
 私にしてみれば、せっかくのエールが無残にも台無しにされたも同然なのである。

 今日では、《タヒね!→Shine!→輝け!》《輝け→Shine→タヒね》はネットのネタの一つにしかすぎなくなったが、巷ではその漫画がソースということにされているようだ。
 このように、無名の零細個人が、どんなにインパクトのあるネタを発案しても、それはメジャーで有力な人たちにパクられてしまう。
 私みたいに障害者で、しかも元・不登校でひきこもりの落ちこぼれのレール脱落者からしたら、表現活動をするというのは、学校生活と社会生活がデッド・エンドになって、他にできることがなくなってやっている場合もあるのだから、そういう人の表現活動から無断でパクる、ましてそれを商業利用するのは、止めていただきたいと思う。◆ 

(※1996年に飛鳥新社より刊行、その後2004年に『変光星 自閉の少女に見えていた世界』と改題して花風社より復刊、その後、現在(2014年~)は、元のタイトルに戻って、遠見書房より文庫として復刊。)
https://www.amazon.co.jp/dp/4904536738/
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