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娘に「働く母」すすめる?
小学生の頃、男女雇用機会均等法が施行され、
「これからの時代は女性も男性と
同じように働きましょう」と
女性も大学を出て、手に職をつけ、
男性同様、それ以上に働くようになることが
未来のあるべき姿なのだ、
と強く植え付けられ育ってきた。
だから、大人になったら
仕事をするのは当たり前と思っていたし、
子どもを産んでも仕事を辞めるなんてことは
微塵も浮かばず、保育園に預け、働きに出かけ、すぐに後悔した。
「無理ゲーだ。」
子どもの頃からの夢の実現や
キャリアの構築をまだ達成していない。
今が頑張りどきなのに、
仕事で頑張ると、子どもに罪悪感。
子どもを自分の中心に置くと、
仕事でズルをしてるような恨めしさ。
いつも何かに申し訳ない気持ちが消えない。
どちらかに軸足を置くと割り切ったら?
でも、子どもの頃から植え付けられた
仕事への成功の執着はなかなか消えない。
というか、
物理的に無理なことばかりだ。
今の学校の要求することをやろうとすると、
体が2ついる。
春休みの間にお道具袋をつくる?
働く親に親に春休みないよ。
宿題チェックしてね?
最近は先生怒れないからかな…
勉強わからないとこは
親がきちんと説明してねのスタンス多くない?
でも、学童から帰ってご飯作って、
お風呂入ってもう9時すぎてて、
ここからどう説明するの?寝るよ子ども。
しかも、仕事のアドレナリンが残ってるから、
子どもへの教え方がきつくなる。
子どもとの関係悪くなる。
安全基地の温かみのあるお母さんには
いつなれるのか?
寝不足になると、
子どもの成長によくない。
結局手抜きだらけの接し方で、
発達障害のような行動が出ることがある。
発達障害は心配だが、
そうでなかったときは、
やっぱり自分のせいじゃん
となる。やるせない。後悔半端ない。
半笑いで「無理ゲーじゃん」とつぶやく日々。
だがもう夫婦共働きで生活設計を
組み立ててしまっていたし(住宅購入済み‥)
というか給料がなかなか上がらないのに
税金ばかり上がるし、
夫は管理職になって残業かなりあるけど、
残業代つかないし物価高騰するしで
仕事は辞められないのが今の状況だ。
こんな状況に陥っている女性は
少なくはないと思う。
生活に余裕があっても仕事が好きで
辞めない人もいるけど、
どっちかというと、
女性も「仕事しないと生活できない」
のではないだろうか?
これが、
「男女雇用機会均等法」の成果ですか?
なんとも皮肉である。
だから今、「最初から子育て中は、
仕事をやめてもなんとかなるように
生活設計しておけばよかった」と
大後悔中なのが本音だ。
専業主婦の方や、
もはや、独身の頃はいけすかなかった
「年収は3000万以上じゃないと無理」
とかいってた子たちが
とても賢く見えてしまう今日このごろである。
職業や生き方に自由がなかった
昔の女性が今の私たち「働く母」を見たら、
なんというだろうか?
「羨ましい」?「だからやめろといったのに」?
「子どもは大事にしなさいよ」?
便利になればなるほど時間は失われ
豊かさは感じにくくなり「スローライフ」
などという言葉が流行った。
時間は前にしか進まないのだから、
トライ&エラーを繰り返しながら、
どこかにたどりついていく。
今の「働く母」は、ん…エラーの時期じゃないか?
そのくらい無理が多すぎて
ショート寸前ではなくショートしてる。
女が家に入り、男が外で働く。
世界のほとんどでベーシックだった
このスタイルだって、
時代が生んだ「いい方法」だったのかも?
とすら思う。
自由はほとんどないけど
庇護されることが多かった、
そんな母の人生を軽蔑していたから
「お母さんみたいな人生は嫌なの」
そんなことを言ってしまった日があった。
小学生の頃だ。
「そうか、じゃあ自由に生きてみなさい」
とだけ言い、母は優しく微笑んでくれた。
私は今の自分の生き方を否定されたら、
なんと娘に返すだろうか?
そしてどんな人生をおすすめするだろうか?
たとえばキャリアまっしぐらになってる娘を
手放しに応援できるだろうか?
人生は、就職した後の方が長い。
結婚した後の方が長い。
もし子どもを産めば、人生のほとんどが親だ。
人生100年ならおばさんの期間はかなり長い。
体力は衰えてるときのほうが長い。
温故知新もあり…?
今、私は「働く母」を
そんなにおすすめしたくないのが
正直、本音である。