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【発達障害児に中学受験は必要か】

自閉スペクトラム症(ADHD・ASD)
長男の成人までの成長記録です。

長男は、中学受験をしています。
中高一貫で6年間を過ごしてきました。

結論から申し上げると
【発達障害児に中学受験は必要か】の問いに
「本人次第」だと回答します。

発達障害児の進路

小学5年までは
地元の中学に進学し
支援学級に在籍する予定でした。

長男は小学1年から
支援学級に在籍していたものの
高学年になると籍だけはありましたが
通常学級で過ごしていました。

記憶力の良かった長男は
児童発達外来の定期受診でドクターより
「君みたいな子が中学受験している」の
鶴の一声により
その日から中学受験を決意。
小学5年の2月のことでした。

長男の中学受験を知った
一番仲が良かった
支援学級の同級生は
「お前はもう友達じゃない」と
口を聞いてくれなくなります。

同級生のこの一言は
もう後戻りはできないと
覚悟を決めることと
なりました。

私立中学受験のメリット

・自分に合う学校を選択できる
・好きな部活がある
・図書館が充実している
・トイレがきれい
・食堂が充実している
・スクールカウンセラーがいる
・先生の転勤がない

学校見学で
気に入った学校が見つかると
何度かイベントに参加しました。

そこで、
歴史を深堀する部活が
あることを知り
非常に興味を持ちました。

秋のプレ受験の頃には
「また君か」と
仲良くなった先生と会話を
楽しめるようになります。

長男は
希望する中学の
理科の先生が好きになり
その先生の
話ばかりするようになりました。

ご縁があり
その先生は中学3年で
担任となりました。
素晴らしい先生でした。
感謝しかありません。

私立中学受験のデメリット

・費用がかかる
・通学に時間がかかる
・帰宅時間が遅くなりがち
・住む地域により私立中学の数に差がある
・学習進度が速い
・成績不振で退学

とにかく費用がかかります。
学費以外に
通学や学食の費用
水筒は持参せず
毎日自動販売機を利用していました。
先輩と話せる機会があるからと
毎日学食に通うことを楽しみに
していました。

学習進度が速く
苦手な科目については
個別塾に通っていました。

中学の3年間が
一番費用が掛かった
時期だったように記憶しています。

長男は得意な社会で
平均点を上げることができ
首の皮一枚で
毎年進級できていましたが
得点を稼ぐ科目がないお子さんは
たまたま
定期テストが難しかった時の
成績が足を引っ張り
進級できず
退学を余儀なくされていました。

私立中学の特色を理解する必要性

学校により様々な特色があります。
長男の学校は中堅の私立中学でした。
課題が多く、管理された環境だったと思います。

パンフレットでは
分からないことが多く
実際に足を運ぶことが
一番大事だと痛感しました。

また、口コミや
その学校に通う先輩ママの話も
あまり参考には
なりませんでした。

実際は
本人との相性や
毎日の通学の負担
安心して過ごせる環境かどうかを
決めるのは人それぞれ。

入学後の配慮が必要かどうか

入学の際に
発達で配慮が必要かどうかを問う
書類がありました。

長男と相談した結果
配慮を必要としない
発達障害を非公開にする
長男自身が判断しました。

後に中学3年で担任となった
先生はやはりプロ
非公開にも関わらず
長男の特性を理解しており
大学進学や将来の仕事についても
可能性がある限り
探して提案してくださいました。

他にも非公開と思われる同級生も
複数存在していました。
かなりの特性があり
皆、長男の友人ばかり。
担任の先生は
全てお見通しでしたが
彼らのプライドに配慮し
特技を伸ばす指導をして
くださいました。
感謝しかありませんでした。

居心地良く過ごしていた

苦手な科目の課題に追われ
徹夜をすることもあり
中学2年で「もう無理」と
布団をかぶって泣く時期もありました。

その時は退学も覚悟し
親子共々一番つらい時期を過ごします。

それでも
学校では友達に助けられ
休むことなく通学することが
できていました。

入学したばかりの頃
知らない子ばかりの中で
友達ができるか心配しましたが
【自己紹介】の欄に
尊敬する人:田中正造
と書いた歴史好きの友達と
すぐに意気投合しました。

発達外来の先生に話すと
お腹を抱えて笑い出し
「長男くんが霞ます(笑)」と
言っていました。

長男は
こだわりが強く
小学校では浮いた存在でした。

私立中学に入ると
長男より個性が強い子が集まり
その個性を認め合う環境が
ありました。

目立たず紛れて過ごせる環境だったことは
中学受験して良かったと
成人した今でも話しています。

【まとめ】それでも受験は本人次第

長男は自分自身で
中学受験を決め
学校も自分の足で通い
自分の目で見て
志望校を決めました。

ここに至るまでは
偶然の出会いや
様々なラッキーな出来事の
積み重ねがあったように
感じています。

社会以外の学業が振るわず
何度も進級の危機が訪れています。

中学受験が可能なお子さんは
早熟傾向にあり
気力も体力もあるタイプが
ほとんどではないでしょうか。
わずか12歳で
重い荷物をぶら下げ
公共機関を利用して
毎日通学を継続することは
並大抵の努力ではできないと
思いました。

晩熟型のお子さんは
ゆっくりと
好きなことを学び
体力も気力も充実する頃に
受験をするのも
ベストではないかと
思います。

あっさり入学したように
書いていますが
本当はかなりの苦労がありました。
母は中学受験をした経験が無く
親子でかなりの苦労をしています。
また別の機会に
書きたいと思います。

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