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茂来学園〇〇中等教育学校設立準備室

このnoteを始めることになったきっかけ。

このnoteでは2026年に開校を目指す茂来学園〇〇中等教育学校(名称未定のため〇〇)設立準備室が考えていること、思い、学校を立ち上げるための具体的な実務などを綴っていきます。

noteを始めるきっかけは、中等教育学校の「開校時期の延期」という苦しく、重たい出来事にあります。
私たちは2022年の夏から2025年開校を目指して準備を進めてきましたが、準備室の体制不全、リソースや経験・情報の足りなさ、大きくなっていく学園全体のバックオフィス体制の不十分さなどにより、この春、開校を1年延期をするという苦渋の選択をすることになりました。

2025年春に中等教育学校への進学を希望をしてくれている子どもたちがいること。一緒に動いてくださっている設計会社や建設会社の皆さん、佐久穂町の皆さんのこと。小・中学校の校舎が既にかなり手狭になっていること。そして資金。

関係する様々な人、そしてタスクとスケジュールについて、理事も準備室メンバーもそれぞれに何度も考え、休日には学校に集まり、オンラインで何時間も話し、もがきながら決定した開校延期でした。

そうやって決定した開校延期をお伝えした際にあがってきたのは、開校延期そのものに対する非難ではなく、このプロジェクトの情報発信、コミュニケーションの仕方に対する不信感

「どう進んでいるのか、何をしているのか全然わからない」
「どんな学校になるのかわからない」
「いろんな情報をもっと早く共有できないのか」

開校延期を選択せざる得なくなった状況はもちろん大きな問題ですが、同時に、これまでの私たちの情報共有の仕方やコミュニケーションの取り方にも大きな問題があったことが、改めて浮き彫りになりました。

なぜそうなってしまったんだろう。

中等教育学校設立準備室のミッションを一言で言えば、
「日本初となるイエナプランの中等教育学校、12年間一貫のイエナプランスクールの解像度を上げ、具体化し、実現すること」。
それはゆるぎないミッションなのですが、ここまでの活動を振り返ってみると、前例がない大きな挑戦に余裕がなく、確証がないことへの不安や焦りもあり、実際なかなかスムーズに進捗できなかったこともあって「もうちょっと固まったら共有しよう」と情報共有を先送りしてきたように思います(要はちょっと自信がなかったり、タスクが多すぎて後回しになったり)。

2023年初めごろの準備室ミーティング@mikkoドーナツ。
イエナプランの小中9年+探究に特化した高校3年なのか、
12年のイエナプラン一貫教育なのか、迷い悩み、何度も議論をしました。

私たちにはたくさんの大事な人々、仲間がいます。大日向小学校・大日向中学校の子どもたちや保護者、教職員。佐久穂町の皆さん。日々の小中学校の活動や中等教育学校の開校に関わってくださっている様々な企業の方。それから、イエナプラン教育を取り入れていくために全国から視察に足を運んでくださっている教員・教育委員会・行政の方々、などです。

それなのに、一歩でも進捗をさせることに必死になっていき、その結果「具体的な成果がなければ共有することがない、共有できない」とプロジェクトがどんどん硬直(内向)化していきました。これも、振り返って気が付いた大きな反省点です。

「開かれた学校づくり」を目指して。伝えて、つながって、共につくる。

茂来学園では「共につくる」という言葉をよく使いますが、多様な人が集まって共につくることは簡単ではありません。それでも私たちが実現したい学校づくりは、いろんな人の思いや願いをのせて、いろんな人の力を借りてようやく実現ができる、“開かれた学校”づくりです。

いま必要なのは、硬直化したプロジェクトを“ほぐす”活動です。これまでも「設立準備カフェ」、「西小※セッション」、「校舎見学会」といったほぐす系の活動をしてきましたが、イベントは参加型ならではの良さがある反面、全員が参加できるわけではなかったり、情報をまとめてタイムリーに提供をすることができなかったりというデメリットもあります。

※西小 中等教育学校は旧佐久西小学校の校舎を活用させてもらいます(2015年3月末に統廃合により残念ながら廃校となりました)。当時の呼ばれ方にならい、私たちも現在のところは通称「西小」と呼んでいます。

西小セッションでの様子。
自然と誰かがファシリテーションをはじめ、
対話をすすめていく保護者の皆さん。
子どもだからこその目線で、いろんな意見がでました。
みんなのアイデア、想い、願い。

いまさらですが「共につくる」ためには、情報共有が必要です。同じ土俵に立っていなければ、同じ世界を見ていなければ(解像度の違いはあっても)、「共につくる」ことはできないからです。

だから、私たちが何を考え、何を思い、いま何をしていて、どういうところで困っているのかを知ってほしい。一緒につくっていくためのスタート地点にみんなで立つための情報共有をしていきたい。そのためのチャレンジのひとつがこのnoteです。

言語化が難しいことも多いけれど、だからこそ一つひとつを確認・納得しながら記事にまとめ、それに対するコメントやフィードバックをもらうことでみんな(私たちを含めて)の解像度が上がっていく。そんな循環を生みだし、このnoteの蓄積と共に〇〇中等教育学校の具体的なイメージを積み上げていくことができたら素敵だなと思うのです。

また、発信することで、多くの人に茂来学園(大日向小学校・大日向中学校・〇〇中等教育学校)のことを知ってもらい、子どもたちの選択肢の一つになるきっかけになったり、「こういう学校、面白いよね」と思ってもらえたり、全国各地のいろんな試行錯誤をする学校と繋がっていけたら、とても嬉しいです。

そんなわけで、茂来学園〇〇中等教育学校準備室のnoteをはじめます。
どうぞよろしくお願いします。

中等教育学校の教室の模型