4月5日(月)ただいま京都
下宿先に帰ってきた。
京都に入ると「ああ、京都だな」と思う。
その感覚は毎度の事ながら不思議だ。
街並みのせいか、あるいは歴史のせいか、昔あったものを大切に残そうという意識がそういう空気を作り上げているのかもしれないね、なんて父と話した。
今日はさすがに疲れが溜まった。
早い時間に実家を出て、京都に着いてからは喘息を診てもらっている病院に行って、それから一度下宿先に戻り、父が仕事を終えるのを少し待ってから買い物に出かけた。
新しいお皿を3枚買ってもらった。
食器はハマったら際限がなさそうだなと思って触れてこなかったけれど、今日は楽しくなってしまった。
自分でお金を稼ぐようになったら多分、食器棚が賑やかなことになる。
早く使いたくて惣菜を盛り付けた。
出来合いのものでもお皿に盛ると気分が上がる。最高に楽しい夕食だった。
買い物帰り、車から外を眺めていた。
桜も散って、すっかりやわらかい春に身をまとった京都の街並み。
どこに目をやっても必ず山が見えるところが京都の魅力だと思う。建物が高くないのもいい。西日に照らされた大文字山は力強く燃えて、賀茂川はきらめきその上をサギが渡った。空は淡く、雲は優しく。
明日は荷物の片付けと部屋の掃除、それから春休みの課題を進められたらいいな。
久しぶりの一人暮らしでまだ感覚が戻ってきていないけれど、少しずつ少しずつ、京都暮らしを楽しみたいと思う。
おしまい
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