2024年ふりかえり
やっとnote記事が書けた。
もっと気楽に短文を残すようにしよう!思いながら、谷川俊太郎さんの追悼記事も書けないまま、年末を迎えてしまいました。
2024年は、文章を書くより、文章を読んだ年だったから、これでいいのだ!と思いつつ、だがしかし、書くことを続けなければ、ボクはただのデブなおっさんになるだけだ!とも思いつつ(いや、書いていてもデブなおっさんなんだけど・・・)書きます!
ムーニー劇場第六幕と能登半島地震
2024年、「ムーニー劇場第六幕~さらばハイウェイ~」をギャラリーバー最終兵器で開催中だった。
ご来場いただいたみなさま、本当にありがとうございます!
ところが!
2024年1月1日16時10分、能登半島地震が起きた。
このnoteを読んでいただいているみなさまにだけ書いてしまうと、ボクは報道系の某放送メディアの仕事をしているので、1月2日の初勤務から、能登半島地震の被災状況と、それに関連して起こった羽田空港での日本航空と海上保安庁航空機衝突事故のニュースをほぼ1時間おきに送出するのが、2024年の初仕事となった。
一晩中、地震と事故の経過を放送していたのだが、肉体的にも疲れたが、精神的にもかなり参った。
ムーニー劇場第x幕「北京慕情」・・・ボクが今中国に思うこと
ボクの長年の密かな趣味として続けてきた、中国映画やドキュメンタリーの鑑賞、中国WEBサイトの攻略、そして、今ではさすがにやっていないが、日本全国中国人マッサージ店の攻略・・・
中国本国では、タブーとされているが、子どもの頃に見た、1989年天安門事件の衝撃を思い起こしながら、ボクの中での「中国」のイメージを膨らませた世界観を、モデルに北見えりさん @eri_kitami ほしのさん @_t_hoshino、
そしてバレエダンサーとして繭乃さん @mayuno42 を迎えてイメージしてみました。
映画では、ワン・シャオシュワイ監督「在りし日の歌」から「北京の自転車」まで深掘りし、
フォン・シャオガン監督「芳華-Youth-」や、
ドキュメンタリーの巨匠、ワン・ビン監督の「苦い銭」をやっと観ることができたのが大きかった。
だがしかし!!
今年上半期を捧げて制作した、ムーニー劇場「北京慕情」は、残念ながらまだ公開の目途が立っていない。
みなさんに観てもらってこその作品であり、ご協力いただいた、北見えりさん、ほしのさん、繭乃さんにも、申し訳ない。
来年こそは、作品を大々的に公開したい。
大山くまちこ誕生
伊勢原市非公認キャラクター「大山くまちこ」が爆誕!
・・・とはいえ、どのように売り出していくか、まだまだ未知数なのであるが。
ボクの中では、「ムーニー劇場」の中で、民俗学的に重要な意味を背負わせるためには、実在する人間では荷が重すぎたため、それをキャラクターに背負ってもらおうというのが主旨であり、ある意味、自分の「メメント・モリ(死を思え)」と言う気持ちも反映させている。(←重すぎやろ!!)
2025年以降、ムーニー劇場の人気上昇と共に、伊勢原市公認キャラクター「くるりん」と共演する日が来るのか!?
NHK連続テレビ小説「虎に翼」が残してくれたこと
今年、NHK連続テレビ小説「虎に翼」が放送された意義は大きい。
ボクの思いは記事の通りであるが、映画、映像の世界を志し、とはいえ、振り落とされそうになりながら、映像メディア業界に必死にしがみついてきたものとして、Youtube、TikTokなど、映像が溢れる現代だからこそ、多くの人が英知を結集して磨き上げ、そしてエンターテインメントに昇華させた映像作品は大きな意味を持つ。
そして、この自己責任論や格差容認社会による分断の時代に、「だれ一人取り残さない」という強いメッセージを送った「虎に翼」に称賛を贈りたい。
民俗学の年が来る!
ボクが写真作品「ムーニー劇場」を制作し始めた直後から、「日本の歴史における市井の人々の営みを描く」ということをテーマにしてきた。
その作品を制作するにあたって、いつの頃からか宮本常一さん、赤松啓介さん、筒井功さんなどの民俗学の本を読むようになっていった。
コロナ禍も経て、ボクが「日本古来の共同体」に関心を持つようになってくると、宮本常一さんが書かれたような、西欧思想が伝わる以前の、日本古来の「民主主義」「自由」「平等」「男女観」などが、学校の教科書で習う一般的な「封建社会」の様相よりも、はるかに多様なものであることに驚かされた。
ちょうどその時期、NHK「100分de名著」で宮本常一さん「忘れられた日本人」が取り上げられた。
その解説者をされていたのが、民俗学者の畑中章宏さんであり、その著書を読ませていただいたおかげで、宮本常一さんをさらに深く理解することができた。
さらに、三鷹で開催されたトークショーでは、網野善彦さんの著書を取り上げていただき、
ボクにとって、新たな日本史観を深めることになった。
また、民俗学の入門として、関西学院大学島村恭則教授の民俗学セミナーを受講させていたき、著書も読ませていただいた。
2024年は、このnoteの記事は減ってしまったが、書くこと以上に、民俗学を中心とした書籍をたくさん読むことができた1年だった。
しかし、まだまだ、本を購入するスピードに読むスピードが追いついておらず、我が家の「積ん読」は増える一方である・・・反省。
映像文化の未来への継承を
民俗学に傾倒するうちに、映像による日本文化の記録ということを通じて、民族文化映像研究所(民映研)さんの活動を知ることとなる。
9月には、ポレポレ東中野にて「越後奥三面~山に生かされた日々」を拝見し、衝撃を受けた。
元々、ボクはNHKで放送されていた、NHKスペシャルやETV特集等のドキュメンタリー番組が大好きだった。
もちろん、フィクションの映画もたくさん見てきたが、映像の「記録媒体」としての役割を考えた時、たくさんの歴史的書物が人類の英知を担ってきたのと同様、映像もまた人々の歴史の財産として、後世に伝えていくのは、我々の使命ではないかと思う。
昨年、ボクにとってドキュメンタリー映画の師匠でもある朋友の細見さんが、「神奈川ニュース映画協会の時代 1950~2007」を出版された。
映画館で、映画本編前に上映されていた「ニュース映画」の神奈川版の歴史から制作過程、携わった監督やスタッフまで詳細に網羅した、貴重な記録書である。
その細見さんと、ボクの地元伊勢原の観光協会に眠っている、1960年代の貴重な大山参りの記録映画を、観光協会で拝見させてもらった。
残すべき貴重な映像が、人知れず埋没していこうとしている。
ボクよりも多くの映画、映像を見ている人もたくさんいるだろう。
ただ、繰り返しになるが、映画、映像の世界を志し、とはいえ、振り落とされそうになりながら、映像メディア業界に必死にしがみついてきたボクとして映像文化を未来に継承していくために、できることを探っていこうと思う。
その第一歩として、2025年3月1日土曜日、ムーニー劇場主催の民映研「越後奥三面 第二部―ふるさとは消えたか―」の自主上映会を開催することが決定!!
情報の詳細は、2025年に公開する。
越路吹雪さん生誕100周年
今年は、日本シャンソンの女王、越路吹雪さんの生誕100周年であった。
ボクが越路吹雪さんを知ったきっかけは、大学時代からの友人と、新宿ゴールデン街にある、シャンソン歌手でもあるソワレさんのお店に通っていたことだった。
ソワレさんは越路吹雪さんの魅力を何度も語ってくれて、その後、今は無き渋谷の「サラヴァ東京」や青山「青い部屋」で、ソワレさんのシャンソン歌を何度もお聴きした。
残念ながら、その後しばらく、ソワレさんとはお会いできていなかったのだが、2024年2月、NHKFMで、越路吹雪さん100周年記念特集番組が企画されると、なんとその解説者として、ソワレさんが出演することが決定!
その後も、100周年記念盤「越路吹雪 アーリーソング・コレクション 1949〜1957」や「越路吹雪 リサイタル1965-1969」、100周年記念リサイタル「ブラヴォー!コーちゃん!」の開催など、越路吹雪さんの100周年と同時に、ソワレさんの活躍が非常に頼もしい1年でもありました!
ボクも、ささやかながらDJをさせていただく「ナツメロナイト」を今年は2回参加させていただくことができ、
もちろん越路吹雪さんをかけさせていただいた。
そして、2024年も押し迫った12月、久しぶりに新宿ゴールデン街のソワレさんのお店へ。
残念ながら、ソワレさんとは再会できなかったが、ステキな出会いがあったり、月曜日担当のゆうきさんのステキなお話や歌など、とてもステキな夜を過ごさせていただいた!
安部公房さん生誕100周年
ボクが多大な影響を受けた安部公房さんも、今年は生誕100周年。
ギリギリで駆け込んだ神奈川近代文学館の展示は圧巻だった。
これまた多大な影響を受けた、「狂い咲きサンダーロード」や「爆裂都市 BURST CITY」の石井岳龍監督による「箱男」の映画化!
永瀬正敏さん、浅野忠信さん、佐藤浩市さんという、90年代、ボクが映画を志した頃の雰囲気そのままに、しかし、石井岳龍節で斬新に原作を切り込んだ映画、圧巻でした!!
白本彩菜さんも非常にかわいかったw
谷川俊太郎さん追悼
そして、11月19日、谷川俊太郎さん死去の悲報が。。。
ちょうど夜勤で、6時30分の一報のニュースに携われたのがせめてもの慰めだろうか。
その日は、朝からニュースに接しては涙を流すのを繰り返した。
そして、夕方、一人で車を運転しながら、小学校の時、ある先生の突発的な授業により「かっぱ」の詩の衝撃を思い出して、涙が止まらなくなり、車を止めてしばらく泣いた。
谷川俊太郎さんご本人を生で拝見したのは2回だけなのだが、ボクの中では本当に大きくて、人生の節々に谷川俊太郎さんの言葉があった。
ボクの結婚だって、谷川俊太郎さんの言葉があったから、谷川俊太郎さんがいなかったら、結婚できていなかったかもしれない、と言っても大げさではない。
これから谷川俊太郎さんがいない世界に生きるのか!?と思うと不安で胸が潰されそうになる。
いやしかし!!
言葉は残るし、確実に子どもたちにも受け継がれていく、いや、受け継いでいくのだ!
今年は、谷川俊太郎さんの他にも、
昨年末の八代亜紀さん、
篠山紀信さん、
小澤征爾さん、
鳥山明さん、
唐十郎さん、
細江英公さん、
大山のぶ代さん、
西田敏行さん、
楳図かずおさん、
中山美穂さん・・・
他にもたくさんいらっしゃいますが、ボクに影響が大きかった方々だけでも、「先人」はどんどん去っていき、時代が変わっていくことを感じさせる一年でした。
先人を受け継いで、ボクらが行動し、そしてまた後に受け継いでいくのだという思いを強くした1年でもありました。
いよいよあと少しで2024年が終わります。
2025年がより素晴らしい年になりますよう!
いや、より素晴らしい年にしていくのは、ボクたちであり、みなさま一人一人の力でもあると思います!
幸せあれ!
ありがとうございます!!
ムーニーカネトシは、写真を撮っています!
日々考えたことを元にして、「ムーニー劇場」という作品を制作しておりますので、ご興味ございましたらこちらをご覧ください!
https://moonybonji.jp