DTM用語:クオンタイゼーションとは
■はじめに
そもそもクオンタイゼーションとは、ある数値をより小さいビット数で表現すること(量子化)です。ここではアナログ信号をデジタルデータへと変換する際に行われる処理のひとつを指します。
■クオンタイゼーションとは
アナログ信号をデジタルデータへと変換する際、振幅方向に対して離散的に抽出する処理です。標本化された一定の間隔(サンプリング周期)をどのくらいの精度でビット表現するかを意味しています。
また、その精度を決める値を量子化ビット数と呼び、量子化ビット数が大きいほどサンプリング精度が上がるため、より原音に忠実なものとなります。
量子化ビット数はビット(bit)で表現されます。例えば24bitの場合、1サンプルを16,777,216段階の精度で表現出来ることを意味しています。
ちなみに量子化ビット数は、ビットの深さを示すことからビット深度またはビットデプスとも呼ばれます。
■ビットデプス
ビットデプスは、その値により音圧を表現します。音圧とは音の圧力であり、ビットデプスが大きいほどより広い音幅(ダイナミックレンジ)を表現出来ます。
一般的に音圧の可聴範囲は0~120dBとされており、1bit≒6dBとした場合、可聴範囲を補うには少なくとも20bit以上のビットデプスが必要となります。
しかしながら、一般的な音楽を聴くには80~100dBあれば充分とされるため、CD-DAでは16bit≒96dBのビットデプスが採用されています。
とは言え、可聴範囲を超えたダイナミックレンジがまったくの無意味というわけでもありません。ビットデプスを大きくすることで数字では現せない空気感や遠近感を得られる可能性があります。実際、個人的見解ながら16bitのCDと24bitのDVDでは明らかにDVDの方がより良い音に聞こえます。
しかしながら、24bitと32bitではそこまで違いを感じないのもまた事実であり、必ずしもビットデプスが大きいほど良いというわけでもありません。どころか、ビットデプスが大きいほどデータ容量も増加するため、場合によってはデメリットになることもあります。
そのため、個人的にビットデプスは24bitにするのが無難であり、現状それが私にとっての適正値だと思っています。
■おわりに
最後まで読んで頂き有り難うございました。あくまで個人的備忘録ですが、何かしらの参考になれば幸いです。