トレンド調査は仮説検証
どんな産業にもトレンドがあります。
好まれる傾向、求められる傾向をなるべく早く捉えて、適切なタイミングで提供することが事業成長に貢献します。
街中で日々変化していく様を観察するのもトレンド調査ですし、関連業界が集合する展示会を見に行くのもトレンド調査です。
こんな新製品がありました、来年のカラーはこの色です、こんなキーワードをよく見かけました。
トレンド調査の成果は様々ですが、次に来そうなものが何かを考えるヒントであることは確かです。
ちょっと行って見てきます、そんな気楽な売り場巡りもある一方で、年に一度だけ海外で催される大々的な展示会もあります。
トレンド調査という名目は同じでも、求められる成果は大きく変わってきます。
確実に成果を上げるにはどうすべきでしょうか。
トレンドは未来の話なのだからでたとこ勝負、そう考えているようでは身近なトレンド調査でも成果は出ません。
トレンド調査で成果を上げる為に必要なことは仮説作りです。
検証は現地でなければできませんが、仮説はいくらでも立てることができます。
また、成果とは自社の利益に繋がる市場の情報を得て、競合に差をつけることですから、市場のトレンドが分からなくても自社の求めるものや、差をつけたい競合の存在は特定できるはずです。
それは言わば戦略のあらすじです。
これまでの変化を受けてトレンドはこう変わるだろう、この点が注目されているだろう。
そんな仮説を立てていくことで、正しいのか間違っているのかの検証ができます。
正しければもちろんありがたいですが、間違っているという結果も大事な成果です。
トレンドから外れた方向性を選ばなくて済むのですから。
大事なのは手ぶらではなく、手がかりを持って行くことなのです。
日常の小さな仮説でも構いません。
今日は夕方から天気が崩れるらしいので、商店街を行き交う人の二割くらいは傘を持っているだろう、その程度でも良いのです。
大事なことは何かを見る前には仮説を立てること、つまり自分の頭で考えることなのです。