マルチタスクに必要なこと
マルチタスクが求められる時代と言われています。
インターネットの普及により、様々な情報が同時に大量に入ってくるようになりました。
電話やメールだけでなく、複数のチャットソフトから異なる情報が流れ込むのを素早く処理しなければなりません。
あれもこれもを同時並行でこなさなければ仕事が成り立たなくなってきています。
マルチタスクで動けることは能力の一つのバロメーターとして使われます。
一方でマルチタスクにすることで効率が低下するという話もあります。
あれもこれもに対応しているうちに、本来やるべきことが進んでいないということも少なくありません。
一つ一つの作業に取られる時間はわずかなのに、何故マルチに対応すると効率が悪くなるのでしょう。
車を想像してみましょう。
真っ直ぐ直線を走るのと、ジグザグ曲がりながら走るのとではどちらが速いでしょうか。
もちろん直線です。
それは加減速なく走ることができるからです。
曲がるたびに減速して、曲がり終わってから加速しては最高速度を維持できません。
この最高速度が仕事で言うところの集中した状態なのです。
マルチに仕事をこなす場合、ちょっとした雑務のためにブレーキをかけさせられるのと同じなのです。
一つ一つは小さく見えても、集中すべき時に集中力が発揮できなくなります。
仕事に取り組み、集中力が高まり、最高潮に達することでより良い成果が得られますが、集中力が高まる手前で別のタスクを処理していてはいつまでも最高潮に達することはできません。
あなたは自分が集中力を発揮できるまでにかかる時間を意識したことがあるでしょうか。
5分の人もいれば10分以上かかる人もいるでしょうし、1分以内の人もいることでしょう。
かかる時間がどの程度であったとしても、タスクを切り替えるたびにその時間を必要としてしまっては時間のロスでしかありません。
マルチにこなす器用さが必要な場面もありますが、より深く考え、より良い答えを出すのであればマルチ化するよりも一つ一つの業務に集中できるようなスケジュール管理の方がおすすめです。