読めないものを読む為には
私は文系です。
積極的文系ではなく、数学的思考に取り残された消極的文系です。
微分までは心を無にして数字を当てはめる事で基礎を乗り切りましたが、それまででした。
積分など評するべくもありません。
さて、そんな積分の話です。
円の面積や球の体積のように単純な形状であれば計算は容易ですが、放物線の内側の面積のように変化し続ける領域を計算するのは困難です。
日々問題を生み出す業務や、状況変化が激しいプロセス推進も計算し難いものです。
計算し難いものを計算する、積分はそんな為にあるので、きっと業務上の問題に対しても何かしらのアプローチ方法を示してくれるのでしょう。
そう思いながら見直してみました。
例えば放物線と直線で囲まれたエリアの面積を計算する時、リボンのようなものを使って考えます。
最初は幅の広いリボンで、隙間があるのを気にせず大雑把に埋めていきます。
リボンは幅と長さが測れるので、埋めたところの面積は簡単に計算できます。
精度を上げるためには細いリボンが必要です。
リボンが細くなればなるほど精度が高まり、無限に細くすることで誤差を極限まで減らしていきます。
分からないものを分かるものに変えるには、まずは粗くてもいいから凡そを掴むことから始まる、と言う事です。
そして凡そでしかなかったことを徐々に細かくしていけば理解は深まり、徹底的に細分化すればほぼ理解できるようになると言う事です。
読めない未来を読むためには、未来につながる物事をより細かく捉えていく事です。
最初は幅の広いリボンから始まるように、徐々に細く細かくしていけば良いのです。
大事なのは最初の積分リボンを見つけて捕まえる事なのです。