見出し画像

形容表現は価値が薄い

甘いお菓子
静かな掃除機
大きな冷蔵庫
固いプリン

魅力的に感じるものはありますか?
魅力的に感じるものがあったとして、それが期待通りのものだという補償があるでしょうか。
形容詞は曖昧な中にも方向性をもたらす為に使われますが、その度合いまでは表現できません。
苦いお菓子でも、うるさい掃除機でも、小さい冷蔵庫でも柔らかいプリンでもないことは想像できますが、何を基準としたものかは分かりません。
基準が分からないということは、良し悪しが判断できないということであり、魅力的かどうかも判断できないということです。
つまり、価値が測れないのです。
だから「静かだというからかったのに、うるさいじゃないか」と指標のない不満が上がってしまうのです。

形容表現は曖昧な中での方向性にすぎないので、その加減を示さなければなりません。

玉露の風味を引き立てる甘い和菓子
寝ている子供の隣で動かせる掃除機
大根が立てて保存できる冷蔵庫
刺したスプーンが倒れない濃厚プリン

加減を想像できるように表現を足すと、好き嫌いは別として、想像がしやすくなり、実態と期待とのギャップが減らせます。
より価値が鮮明になったとも言えます。
価値が鮮明になると、それを求めていない人が離れて行くように思えて不安になるかもしれませんが、曖昧でよくわからないものでは誰の意識に止まることもありません。
より具体的にしていくことが価値を高める第一歩です。
形容表現はその逆、気を付けて使いましょう。

いいなと思ったら応援しよう!