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26歳。人生が旅なのだとしたら、旅はまだ始まったばかりだ。

26歳は「旅の適齢期」と言われています。社会人になって数年経って、なんとなく社会のことが分かってきたけれど、まだ何者でもなくて、何者にでもなれる。そんな「揺れ」の年に、人は旅に出るべきだーー。

26歳の頃の自分を振り返ってみると、今いる場所に居続けるか、それとも違う場所に行くか、悶々と悩んでいたように思います。つまり、「置かれた場所で咲くべきか」それとも「ここではないどこかにもっと自分が輝ける場所があるのか」ということです。

それから4年の月日が流れ、30歳になった今。「旅の適齢期」を迎えた当時の自分に言葉をかけるとするならば、こう言うでしょう。

たとえ同じ場所へ行くとしても
若い頃の旅と歳を重ねてからの旅は全く異なる旅になる。
人には誰しも「今しかできない旅」というものがある。
その旅に出る一度きりのチャンスを
決して逃してはいけないと思う。
恐れずに、旅に出よう。

「それでも飛び出したい」と心が兆しているのなら、飛び出すべきだと僕は思う。それが自分自身への誠実さだと思うから。海から吹きつける風を感じたなら、人は生きなければならない。それを僕は大学生の頃にポール・ヴァレリーの詩から学びました。

もしも飛び出してだめになったら、その時の心持ちを表現に変えればいい。言葉でも、絵でも、踊りでも、音楽でも、誰かに話すだけでもいい。そこに上手さや技術は必要ありません。自分の心を自分の言葉で語ること、それこそが、自分ではない誰かの奥深くに届く作品になるんだと僕は思います。

それでは、「26歳計画」に書かれた当時の自分の言葉を引いて、重版の報告を終わろうと思います。

「26歳。人生が旅なのだとしたら
旅はまだ始まったばかりだ」

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『26歳計画』
作者:椋本湧也
ブックデザイン:脇田あすか
印刷・製本:シナノ書籍印刷

W107×H174mm/ガンダレ製本/全212ページ
ISBN : 978-4-600-01236-6
2,200円(税込)

2021年8月15日 発売
2021年10月7日 二刷
2023年5月20日 三刷
2024年4月20日 四刷
2024年10月1日 五刷
(累計 7,000部)


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