できることならスティードで Trip1 「大阪」/加藤シゲアキ (読書感想文)
私は大阪で生まれ大阪で育ち
少しだけ埼玉に住んで
そして今も大阪に居る。
人生のほとんどを
大阪で暮らしている。
そんな我が街
大阪についてのエッセイ。
どんなことが書かれているのかと以前から思っていた。
シゲちゃんが他の物語を排除し
ドラマに注力し
それが終わった後に
お友達の舞台を観るために大阪に行った
小旅行について描かれていた。
舞台の内容、
その後にホルモンを食べたこと、
帰りの電車で出逢った舞妓さんの様子
東京に戻った後の女装の仕事
そして化粧について。
小説を読んでいても
ラジオを聴いていても
思うことだけれど
加藤シゲアキという人の
知識量がハンパない。
その都度調べて伝えてくれていたりするものも
あるとは思うけれど
私が知らない事がたくさんある。
その発している言葉すら知らなかったりするから情けない。
元々そんなに語彙力を持っているとは思えないけれど
聞いたら
それってこういうことだよねと
説明できる部分は多いと思う。
そのどこにも引っかからない言葉を彼は話すときがある。
仕方がないので調べる。
しばらくすると忘れる。
また調べる。
ああ、そうだったと思う。
また、しばらくすると忘れる。
という具合なものだから
加藤シゲアキから得た言葉メモを作ろうとしている。
まだ始めていないので
これまた情けないところではある。
この読書感想文も
せっかく小説やエッセイなど
本を読んだのだから
感想をメモしておこうというところから始まっている。
加藤シゲアキというひとを
詳しく覗き見するようになってからの
新たな試みのひとつ。
私の創作欲
私の文章欲?を刺激してくるのだ。
今回それを感じたのは
化粧の説明、ホルモンの情景を例えたところだろうか?
ホルモンを食べながら
艶めかしさや淫らさを感じている人を
私は見たことがない。
まぁ、ホルモン食べながら
そんな気持ちを吐露する人なんていないから
彼の言う
「中身」だもの
なかなか見せてくれるものではない。
加藤シゲアキの書く小説の中には
たびたび性的描写がでてくるのだけれど
エロいのだけど
エロくない
むしろ美しいと思ってしまうことがある。
アイドルが性的なことを表現することが
タブーであるならば
僕はそこを避けてはいけない
↑私の勝手な解釈ではあるが
こういうことを言っていた。
その上で彼が表現する
性的描写。
それが美しいと感じるのは
「中身」の表現が上手だからなのか?
中身をいきなり見せるのではなく
このエッセイに書かれていたように
ミルクレープを1枚ずつはがしていくかのように
見せているからか?
ここに美しさを見出してしまうのは
私自身も
1枚ずつはがしていく作業が好きだからなのだろうか?
これは
ここでは明らかにしなくてもいいか。(笑)
思い浮かぶままに書いてしまっているので
本筋からずれてしまっていて
これが果たして感想文と言えるのかどうかわからない状態になっているけれども
こういう稚拙さが私の良さであり
ずれていった先に何かしらの答えがあると思っているので
このまま続けようと思う。
読みながら思い出していたのが
ちんどん屋さんのバイトをしていたこと。
舞妓さんたちがなぜ化粧をして正装をして
新幹線に乗り込んで東京に行ったのか。
シゲちゃんは気になって仕方がなかったわけだけど
私も何故なんだろう?
と、考え始めてしまった。
その時浮かんだのが
ちんどん屋さんのバイトだった。
私の場合は行きは普通の姿で
帰りは白塗りメイクのままで帰ってきたんだったっけ?。。。
かつらだけ取って
はぶたい(羽二重)をつけたままで
電車に乗って帰ってきた記憶がある。
おそらくその時は時間の問題と
化粧を落としきれないというのが
理由だったような。。。
なので舞妓さんたちも
しっかりと身支度を整えてからの方が
本来の美しい姿を見せられるからではないのかな?
と、想像してみた。
本当のところはわからないけれど。
余談ではあるが
白塗り化粧のまま電車で帰ってきた時の衣装は
ちょんまげ姿だったので
剃りあげてる部分があって
(もちろんかつらだけれど)
ねり歩いていたら
ちびっこたちに「ハゲ!」って言われたりしてた。
これはハゲではないんだよ。
と思いながらも
笑顔でねり歩いてはいたけれど。
あと思い出したのが
白塗りメイク。
本当に何層にもなっていて
汗はその層の間を流れていくらしい。
なので本人は汗だくなのだけど
見てる人には見えないらしく
涼しい顔をしているように見えるらしい。
汗や上がった温度で
化粧がより美しく見えるらしい。
そんな風に見られることで
より美しくなれる気がしたのでした。
顔が痒くなったときは
つまようじで
ツンツンと痒い部分を押さえて
痒さを逃がしてました。
手で触ってしまうと
化粧が汚くなってしまうから。
今はもう必要のない知識だけれど
記憶に残っている。
(でもこれって今使えたりする?
むやみに顔をさわらない方がいいし?)
できることならスティードで Trip1 「大阪」
を読みながらや
読んだ後に
こんなことを
思い返していた。
どうやら私は
エッセイを読みながら
自分の旅のことを思い出すようだ。
これは
旅をテーマにしたエッセイの良さではないか?
と、思い始めている。