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季節の歌
いままでに公開した歌(短歌など)からいくつか取りまとめてみました。
少し語句を改めたところもあります。凡人の作なので良くなったかどうかはわかりません😅。新しものから並べました。
今月の歌…
夏の夜を待てど暮らせど来ぬ人は思ひも果てぬ夢の彼方に
本歌は竹久夢二の…
♫「待てど暮らせど来ぬ人を宵待草の遣る瀬なさ
今宵は月も出ぬさうな」
(旧作から…)
雨の日の一コマ
雨の日の 送り迎へは 車にて
流るるときを ラヂオなぞ
聞き流しつつ 待ちをれば
雨音混じり 窓硝子
玉水流れ おぼろなる
人影映り 待ち人の
濡れにし傘の 匂ひぞ淡き
長歌形式
春風
れんげ草
幼き頃の思ひ出も
そよ吹く風の夢のなか
昔を今になすよしもがな
長歌形式
用語解説[よし:方法、〜もがな:願望を表す]
春の兆し
叢に蕗の薹萌え
川岸に菜の花光る
今日晴れて明日曇るとも
日増しにさやぐ春の訪れ
自由形式
新年を迎ふ
朝霧の山に向かひて佇めばくすしき光に心鎮まる
山茶花の冬の便りとひとつ咲きふたつ咲きてははらり散り落つ
天高く白馬の山脈翔けゆけば秋空碧く澄み渡りけり
あきあかね群れ飛ぶ日々も過ぎにけり横雲遠く夕べにたなびく
朝ごとに開くる窓より風ととも庭の木陰の蟬の涼鳴き
春のメルヘン
風光る野に花籠の立ち揺れておやゆび姫は夢見給へり
「アッシュ」さんとの共作
魔法使いにもらった種を蒔くとチューリップが咲き
中から親指姫が生まれたというアンデルセン童話。
新年
あらたまの年は明けぬとこの朝しづけき空に小鳥鳴くかも
元旦の朝は車も少なく静かです。
風かをる金木犀の花の香に返り見してはまたぞ酔ひぬる
藤原俊成女の歌…
「風かよふ寝覚めの袖の花の香にかをる枕の春の夜の夢」
の形を真似た。
沈丁花の歌
吾妹子が摘みし一房差しいだし「かぐはしきかな君も香を召せ」
生業に急ぐ小径のわきを見れば気品一本曼珠沙華立つ
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