ひと時の訪問客
下川に渡るあをさぎ
水辺より去りにしあとは
いつ藻の川なり
わたしの町を流れる小さい川。そこに鷺鳥がやって来ることがあります。たましにか見ませんが、わたしが川を見る時間なんてそんなにある訳がないので、本当はよくやって来ているのでしょう。しかし、珍しく見つけても近寄るとすぐに逃げて飛び去ってしまいます。先日、原付きバイクで外に出るついでに川を見るとなんと青鷺がいました(以前も見たことがあります)。慌ててスマートフォンを取り出し、写真を撮ろうともたもたしている内に、バイクの音を聞きつけたのか飛んでいってしまいました。こんなチャンスはめったにないので、バイクのエンジンを切っておけばよかったかなと反省……でも後悔先に立たず。
鷺のような大型の鳥が訪問にくると、やはり川に花が咲いたようですね。そうして飛び去ってしまえば、いつもの(普段の)川に戻ります。
[註]
「下川」は川の名前です。
「いつ藻」は、古語で生い茂った藻のこと(清らかな藻とする説もある)。ここでは、「何時も」にかけました。参考までに、万葉集から、
河上の伊都藻の花のいつもいつも来ませわが背子時じけめやも
〜吹芡刀自歌
わたしも、いつもいつも来ませと言いたいのですが……。
写真は撮りそこねましたが、文明の利器を使うと合成写真ができます🙂
川底には藻が茂って、小魚の群れがその間を泳いでいます。大きな鯉も住んでいます。別の支流には、錦鯉も大小たくさん泳いでいます。
をはり。
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4月24日、短歌の第五句を少し修正。
今回はいわゆる駄洒落を入れてとぼけた感じの歌になりましたが、引用した万葉集の歌も考慮に入れて鑑賞してみてください😓