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私に一目惚れって冗談でしょ? 婚約の申し込みがありました!
「エリー大変だ!お前に婚約の申し込みが来たぞ!父から話があるから一緒に来てくれ」
「兄上…私は忙しいのですよ?見たらわかりますよね?レアな薬草が手に入ったので新作の試作品作ってるんで…邪魔しないでもらえます?」
王太子である兄がわざわざ迎えに来たのに薬草オタクのエリザベスは全く行く気がないようです。
こうなると彼女を動かすのは難しいと知っている王太子は仕方なくエリーが新作を完成させるのを待つ事にした。
数時間後…
「出来たぁ!コレは売れますよ!あっ!ちょうどいいかも…兄上コレ飲んだら元気になるから飲んでみて?」
「えっ?無理!私で実験するなよ…自分で飲めばいいだろ?それより…父上の首が伸びて大変な事になる前に行くぞ!」
「はーい」
白衣のまま王宮に向かおうとするエリーだったが着替えなさいと言われ仕方なくドレスに着替えるのだった。
髪はボサボサのままだが…周りに直してくれる侍女もいなかったので兄も諦めたようだ。
着替えは…魔法で一瞬だから楽なんだよ?
それにしても…
私に婚約を申し込みたいとか…
そんな物好きいたんだね…
断るけど…
父上は断ってもいいよって言うだろうけどねぇ。
母上がなぁ…
こんなチャンス二度と無いからさっさと嫁に行けって言いそう…
ちなみにエリーは十六歳なので普通なら婚約者が既にいて花嫁修業が完了している年齢である。
二つ年下の妹メリリアには既に婚約者がいて再来年には結婚の予定が決まっている位なのだから…
このままだと行き遅れると心配していた娘に来た婚約話に母はきっとノリノリなんだろうなぁ…と兄と王宮に向いながらため息をつくエリーであった。
転移で王宮に行こうとしたら兄に止められたので仕方なく馬車で王宮に向かっているのだが…
退屈なので…私…寝ますね!
兄上のお説教を聞いていたら眠気が…
おやすみなさい!