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実家が好きだからこそ実家を出て良かったと思う。

残暑厳しい三連休。




近いし、しょっちゅう会えるからこそ、「最近実家ゆっくり帰ってないなあ」と思い、泊まりがけで実家に帰省。




本当に近すぎて「帰省」というほどでもないんだけど(笑)




実家を出る前は、「自分の家」と「実家」で家が2つできるって最高じゃない?自分の居場所は複数作るに越したことないっしょ!なんて思っていたけど、




久々に帰った実家はガンガンリフォームが進んでおり、自分の部屋は父の書斎となり、玄関も洗面所も変わっていて、実家ではあるけど、「わたしが育った実家」とは違う雰囲気に、「おじゃましま〜す」という気持ちで家に上がってしまう。




実家に自分の居場所はあるけれど、やっぱり今住んでる家が、私の今の現役の「帰る場所」になってきたんだなあとしみじみ。




休職して、転職して、新卒で働き始めた会社より少ないお給料で働き始めながら家を出た娘を心配しないわけがない、し、実際心配はしてたと思うけど、「あなたの好きなようにしなさい」と送り出してくれた両親はすごいと思う。




私は家族が好き、両親も好き、妹も好き。




だけど実家にいた時は、素の自分でありながら、どこかで何かを我慢していた。




そりゃね、家族だって血は繋がっていても他人だから、共同生活する上で最低限我慢も必要とは思う。





だけど、長女として真っ直ぐ育った風に見せかけて、頭の中でぐるぐるぐるぐるしていたなあ。




自分で言うのもなんだけど、父の「社会的に立派」な姿とか、母の「真面目で努力家で『母親』という役割を全力で全うしようとしてくれている」ところとか、明らかに「両親の良いところを受け継いでいる」妹の姿に勝手に劣等感を感じていたのかもしれない。




私はあの人たちとちょっと違う。




ほんとはそう思ってるんでしょ、学生時代の私よ。




『自分はパパやママが通っていたような偏差値の高い学校には行けなかったし、パパぐらい稼げる会社にも入れなかったし、地元の人たちが当たり前のようにエリート街道を突き進むような環境で育ってかたのにな〜んにもできないけど、でも実家太くてよかったアハハ〜』て、




のほほんと、飄々と、生きているように見せて、「立派な環境」についていけない自分にジレンマを感じていたんだよネ。
実家や家族のことが好きな分、苦しかったんだよネ。




だから家を出たら変わると思ったんだよね。




実際、とりあえず家を出てみたて感じだったけど、まあなんとか暮らせている。でもお金はない。どんどんない。(笑)




お金はどんどんないけど、死んではない、生きてはいる。




自分の力で生きられていることにあんたは充分頑張ってるよ、と言ってあげたい。
(もちろん同居人の支えあってこそ、両親の助け合ってこそ、だけども)




結局自分のことって自分しかわからないし、信じてあげられないし、褒めてあげられないし。




実家を出て1年半、意味のないガマンガマンで自分を殻に閉じ込めるフェーズからは少し成長できた気がする。




一つ一つ起こる出来事に対処できれば充分だって、先生が教えてくれた。




病院に通ったり、薬を飲んだり、転職先でも自分がより心地よく過ごせる環境に身を置けるように動いてみたり、誰かと比べるより「自分軸」で過ごせることが増えた気がする。




家族との関わり方も、前よりもっと、ラクになった気がする。




両親と行った地元のかき氷屋でバッグ丸ごと置いてきたりするけれど、お父さん、お母さん、私一応元気です!(笑)(苦し紛れ)





信じて送り出してくれてありがとう、まだまだ心配もかけるし、迷惑もかけるけど、わたし我慢せずに生きられるようになってきてるよ。




パパとママや妹に安心してもらえるまで、きっともう少し時間がかかるけど、確実に前には進んでいる気はする。




実家を卒業したことで、より実家が好きになれてよかった。




環境に感謝しながらまた帰ってこよう。

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