これからの「お金」の話をしよう─ダメンズメーカーを脱却する女の試み─
【ダメンズメーカー】
浮気性、暴力、ギャンブル好き、金銭感覚がおかしいなどの悪癖を持った男性を生産してしまう女性のこと。
私だ。
(「お前だったのか」というモンスターエンジンのツッコミを誰かお願いします)
自称しながら「ダメンズメーカー」という言葉が好きではない。心の影的なものがカップルの関係性に投影されているに過ぎなくて、ダメンズもダメウーマンも存在しないはずだから。みんな頑張って生きてるから、ダメなんて言わないで!と全私が泣いている。
※でも仕方ないからあえて「ダメンズメーカー」を使います。すみません。
ダメンズメーカーになってしまう女性は、どうも「尽くしすぎる女」らしい。数々のネットに書かれている。はーん、確かに私もたくさんお世話をしてきた。
・お金はだいたい出す
・即座に電話に出られるようにスタンバイ
・会いたいと言われたら会えるようにスタンバイ
・物をあげまくる(挙句一文無し)
これで実った恋はなかった。
私が得たものは
「ありがとう」でも
「愛してるよ」でもなく
「あなたのためなら何でもできる」というふにゃふにゃで自分勝手な自尊心だった。こわい!そこらへんのUMAより怖い。月刊ムーに載りたい!
UMA女だったある時、お相手の方から
「キミといると、貢献感がないんだよね」と言われたことがあった。
「ん?貢献してるのはワテであって、あなたに支えられる筋合いはねぇ!!」と怒って手当り次第友達に電話したことがあったけれど、実はこの言葉がすごいカラクリを持っていた。
人を頼れない。
人に甘えられない。
「助けて」と言えない。
全部自分で頑張ろうとする。
私のひとりよがりが、当時の彼を実は一人ぼっちにさせていた。「キミは何でも一人でできるんだね」「僕はいる意味あるのかな?」と。
(そういうサインを残して去っていった彼よ、吾輩は「しくじり先生」で若様に怒られてくるよ)
あれから4年。また一人で頑張り、ブラック企業で潰れかけた私に、一人の男が現れた。今の恋人である。
この人を一人ぼっちにさせないために、そして、今度こそ自分も一人ぼっちにならないために、私はひとつの試みを実行した。
試案:「お金にまつわること」を頼りきること。
※全部奢ってもらうような邪悪なことはしてないです
お金の分からないことを全て教えてもらうことにした。本当にまるっきり全部。カードの作り方とか、預貯金のこととか、年金のこととか、拠出型云々とか。
教えてもらうことは、とても怖かった。
「こんなことも知らないの?」と思われそうだし、何よりも「なんにもできない自分」が見えて情けなさすぎたから。
めんどくせぇっていう顔するか!?
自分で調べろって言われるか!?
また しくじり先生 出演か!?
ドキドキしたけれど、彼はめちゃくちゃ楽しそうだった。あらま、とても幸せそうな顔。挙句の果てには、本とか買ってきていろいろ教えてもらうこともできた。
気付けば私の手には一枚の楽〇カードがあって、そのポイントで悠々自適に暮らせている。
たまにお互いのポイントで買ったお菓子を持ち寄って半分にして食べる。
他にも「書く仕事」についてたくさん相談を持ち掛けた。「自分一人で悩めよ」とか言われるんじゃないかとガクブル慄いたが、「飛行船見つけたよ!」みたいな顔で、とても良いクラウドソーシングサイトを見つけてきてくれた。
※クラウドソーシングを見つけた彼のイメージ
そこで今絶賛活動中なのは、私だ。(モンスターエンジンのツッコ(ry)
少し勇気を出して頼ることで、誰かが喜んでくれる。誰かに助けてもらうことは、相手を一人ぼっちにしないことであって、一緒に生き合えることなんだと気付いたのだった。
もしかしたら彼は「僕は役に立っている!」と思ってるかもしれない。実際に、いろいろな豊かさをもらって幸せにしてもらっている。
今のところ、私はダメンズメーカーではないと思う。
☆
ダメンズメーカーは、すごく根の優しい人だと思う。まずはその心根を自分で褒めて欲しい。
そんなに尽くせる力を持つ人は、なかなかいないから。
そして、一人で頑張らないでほしい。
せっかく周りにいてくれる人だから、勇気を持って頼ってみてほしい。
彼らにヒーローになってもらおう。
彼氏は、友だちは、みんなは、あなたのヘルプを待っている。