見出し画像

「雨降る晴れに」

亡くしてから君のゐない日はない
青空に雨の降り続くやうに
ふと君のことが思ひ出される
僕だけが停まつたあの日から
一歩も歩めてゐないけふに
さらに秋めく夜の風が吹く

これから時は刻々と
君のすがたを霞ませて
いつしか消ゆる霧のやうに
僕やあなたの記憶から
だからこそ僕は書き続けます

これから僕は僕のために君のための人生を
まう逝つた君をあとすこしだけ
永らへさせるための人生を

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?