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短歌七首「各駅停車」

さよならと言って電車にすべりこむ
ホーム上にはまだ人がいて

すすみゆく車輛のなかで吊り革の
とき刻むのを左右目で追う

最前車のすみから奥を見つめてる
最後車の向こうみえたら死のうと

知っている人が途中で降りてゆく
とうとうアンタも見てしまったのか

ふと横の流れる夕陽みつけたら
涙がでたよまだ生きたいな

「降ります」と言わずにいったおまえはさ
一体いくらの切符を持ってた?

老人に席をゆずって立っていた
青年も降りる寂びたホームへ

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