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アフターデジタル オフラインのない時代に生き残る | 読書感想文(レビュー)

・ビフォアデジタル
 リアルな世界が中心で、ITツールを活用している社会
・アフターデジタル
  モバイル、IoT、センサーが偏在し、リアルな世界でもオフラインがなくなった状態
 リアルな世界がデジタル世界に包含された状態

ビフォアデジタルからアフターデジタルへ 概念図


中国ではデジタル化が進み、アフターデジタルの状態が浸透しつつある。
(日本は、個人情報やプライバシーへの警戒感などからなかなか進んでない)
アリババなど中国のデジタル化で成功した企業を紹介し、アフターデジタルの説明、設計、将来が説明される。

将来のITについてのセミナーに参加した時に紹介された本です。
これからの未来、人はメタバースで過ごす時間のほうが長くなるなどという話があります。
この本を読む前は、人はAIに仕事を奪われ従来の仕事はどんどんなくなるイメージがありました。
リアルな世界の仕事をしている私の会社も将来、需要が減っていくのではないか?(強い危機感!)
2029年にはAIが人間の知能を超え、2045年にはシンギュラリティが起こると言われています。

この本で説明されている「アフターデジタル」は、そんな無味乾燥な世界ではない!
リアルに対する需要が無くなる事はなく、リアルは密にコミュニケーションが取れる貴重な接点となる。
アフターデジタルでは、リアルとはECなどと同じようにツールの一つとして必要とされ、
それは、より高い体験価値や感情価値が求められる。
例えば、代金の生産、伝票処理、商品の受け渡しなどはITが行い、人はコミュニケーションや顧客体験など、人にしかできない事が求められる。
アフターデジタルを生き抜く人材は、単にITツールに強いだけでなく、
本来の人としての価値を高めていかなければと感じました。

私が面白く思ったのは、成功している中国のIT企業は顧客思考が非常に強いとの事である。
(私が持っていた中国企業への印象とは随分違うようである)

これからのITをリアルに紹介している本なので、ITビジネスに興味ある方にはぜひ読んでほしい1冊です!

「アフターデジタル オフラインのない時代に生き残る」
著者: 藤井 保文 尾原 和啓
発売元: 日経BP社
価格: 2200円 + 税



※この本はすごく勉強になった1冊なので、また、いつか、もっと詳しく紹介できたらと思ってます。
 続編も出ているので、すぐにそちらも読みたい!

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