見出し画像

【自分のことを一番よく知らないのは自分自身だ。】

日本の子どもたちは海外に比べて自己肯定感が低いと言われている。何が違うのか。プログラミング教育や道徳の教科化、平成31年からは英語の学力調査も予定されている。日本の教育は、本当に海外の教育に追い付いていないのだろうか。一般的に、それほど差があるのだろうか。そこで、日本人が思っている日本の教育と、海外の人が思っている日本の教育を比べてみる。

日本-欧米の順序で書いていく。

[教育の姿勢]叱るーほめる
[授業の進め方]詰め込みー個人主義
[教科書]全国で同じ基準のものー個々の教員に委ねる
[学習用具]紙とペンータブレッド
[教材]主要教科(国語・算数・理科・社会・英語)-ゲームを取り入れたり、多種多様
[通学方法]徒歩ースクールバス
[テスト]受験、留年がないー留年制度、進級がある
[授業態度]規律重視ー学校、教員によって異なる
[職員室]全教職員が集まって仕事する-教科ごとに個別の部屋がある
[人事異動]4~6年で異動-本人の意思
[服装]制服ーなし、タトゥーを入れてもOK
[靴箱]玄関口ー土足なのでない
[学校給食]給食は食育の一環-なし
[掃除の時間]自分たちで行う-用務員、業者
[部活動]学校で行う-地域ごとに行う
[学校行事]運動会や文化祭、さまざまな行事-ない
[職員の親睦会]忘年会や歓送迎会など-ない
[入学式、卒業式]感動的-ない

実際に海外に行ったことはない。海外の学校経験者やALTから聞いた話である。自己肯定感や何をしたらいいのかわからないといったグローバルな人材については困難な面もあるが、欧米から見て、日本の寛容さや協同性といった面は見習いたいようだ。学校給食、掃除の時間、職員間の親睦、校内研修制度、入学式、卒業式、学校行事は、海外の学校で見直され、取り入れようとする傾向にある。一方、人事制度や留年がないことについては、絶対に見直した方がいいと感じているそうだ。受験は厳しすぎるという。しかしながら、人事異動があるからこそ、日本の教員は個別主義にならず、自らの価値ともいえる教材を公開したり、学び続けようとするのだとする見方もある。見直すべき項目はあるとしても、日本の教育水準の高さは欧米をはじめ、海外からとても注目されている。なのに、日本は世界一位のフィンランドだ、フィンランドだ、フィンランドだと、外からの教育を取り入れようとしている。校内研修の在り方についても、場の概念については、海外がたいへん興味深く感じていて、「場づくり」について日本から学ぼうとしているのに、日本は欧米の教育技術ばかりに目が向いている気がする。外からの手法よりも、自分たちの対策の方が良い結果をもたらすということは、子ども主体の学習から理解済みなはずなのに。。。

自分のことを一番よく知らないのは自分自身だ。

日本の良さを一番よく知らないのは日本かもしれない。「主体的で対話的な深い学び」。これは、各都道府県で、各市町村で、各学校で、さらに各学級で方法が異なるものであるはず。文科省が40年かけて、やっと伝えようとしている成熟された計画なのだ。なのに、いまの学校は40年の間に、何も考えられなくなってしまった。それぞれの学級の、それぞれの先生の、それぞれの子どもの良いところを探してみよう。きっと自分のことを一番よく知らないのは自分自身だ。あれこれ不安になったり、不平不満愚痴を言うのなら、笑顔で楽しいことをしよう。とにかく光よりも速く行動しよう。従来の教育にこだわらず、そして、従来の教育の良さを見出して、融和させていくことを切に願う。未来の子どもたち、未来のジャパンのために。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?