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【Merci, au revoir】
どうせ見ていないのは、合点承知の助なんだけど、自分の備忘録のつもりで書き残します。そもそも私は自分のことをうまく伝えられない。相手に気を使いすぎる故に、思いの三分の一も伝えられない。それに、ぶっきらぼうな言い方をしてしまって、誤解されることが多いし、ちょっと人と違う視点からメタファーを使おうとするので、全く伝わらない、酷いときには誤解を招く嫌いがある。
「フランスのどこがいいの?」
と聞かれたので、こう答えた。
「フランス人は10着しか服を持たないとか、なんか自由って言うか、そういうのが響いたよ。」
私のフランスラブは、こんなもんじゃない。20歳のとき、村治佳織というギタリストの存在を知り、彼女が弾く音色、存在感に、心を全部奪われた。以来、彼女が学んだ「フランス」というものにかなり興味を抱く。実は、フランス語を少し勉強した時期もあるくらい。
自由な考え方に引かれるというのは本当だが、もっともっと深い。
音楽だけでなく、フランスのカフェ、美術、エコールドパリ。。。すべてが興味深い。特にカフェの文化というのは、すごいなぁと思う。いまでこそ、「カフェ巡り」なんて言葉があるが、私は、大学の頃から、そういう自分だけの隠れ家的なカフェを見つけて、そこで過ごすのが好きだった。
藤田嗣治、シャガール、モネ、ドガ、ルソー、、、当時、美術ってものに悩んでいた自分は、この時代のヨーロッパの美術をかなり勉強しまくった。最終的に、日本画が一番しっくりくるようになるのだが、その中でも、藤田嗣治には、ものすごく共感し、なぜ彼はフランスに魅力を感じたのか?なぜ猫なのか?フランスって、どんな国なんだろう?って、ずっと感じていた。
そんな基盤のある自分が、コロリアージュを紹介される。ちょうど色彩心理学などセラピーを学んでいる最中。塗り絵を通して、自分自身が気付いていなかった内面を見つけることができる。どこか心が調うし、自分が本当はどんな風に物事を捉えていて、感じているのかがよく見える。イライラして描けなかったり、塗り方、色づかい、自分が最初に何を塗ったかをふり返るだけでも、見えてくるものがいっぱいある。
「フランスのどこがいいの?」
まだよくわからない。ただ、何か、自由というか、みんな違って何が悪い?っていう個性を感じる。人と同じじゃつまらない。楽しく、お調子者のように自分を演じながらも、強いメッセージを発信し続けよう。そんな強さを感じる。それがフランスの印象。本来なら、引きこもりたくなるような現状でさえ、カフェで議論を交わそうとするフランス。すげーなって思う。
正直、海外はおっかないから行く気はないけれど、暮らし方とか、質とか、学びたいなって思う。ただ、それだけ。そう思った。ゆるやかな信念。最後まで、読んでくれてありがとう。
Merci, au revoir