モイモイまかない ~無理やり薄切り牛丼~
前にも書きましたが、オランダの肉コーナーで残念なのは「薄切り」がないことです。ひるがって、日本ではこれほどまでに薄切りを使って料理していたのかと、薄切り肉渇望レベルが高くなると、痛感します。
今晩のご飯は牛丼です。決めてしまいました。お肉屋さんで薄切りが頼めるそうですが、ナイトロックダウンですでに閉店。
東方行などの中国スーパーの冷凍食品コーナーで「牛肉巻」という円形薄切り肉が売ってます。理想より薄い極薄切りです。
火鍋用として売られているこの牛肉巻で牛丼を作ったことがあるのですが、まー脂っこかった。鍋用として脂を落とせばマシなのかもしれませんが、牛丼の肉としては、もともと脂が好きじゃない其の一にとっては×でした。
というわけで、塊を買って強制薄切りにするしかないと、Ahへ。
Ahにはさまざまな牛肉塊が売っています。ざっくりと、安いやつが煮込み用、高めが焼く用と判断していますが、煮込みか焼くかを選別するもうひとつの方法が、パッケージ裏の「Bereiden」の説明です。
読み込む必要はありません。bak/bakken(焼く), minuten(分)といった単語が見つかればが焼く用、uur(時間)があれば煮込み用と判断できます。そういった知識がない頃、uur肉をbakしたら、硬いだけではなく、味が……。調理用重曹に浸すと柔らかくなるという情報もあります。試したことはありませんが、味が薄いのは否めないそうです。
さて、Ahの肉コーナーです。脂が好きじゃないとはいえ、少しはサシが入っていたほうが牛丼には適しているので、そういった塊肉を探すのですが、そうすると、Rib eyeとか、Entrecoteしかありません。この肉なら、牛丼よりもステーキにするべきよねー。
と、目についたのは、この肉。
Flat Iron Steakは肩肉だそうです。写真では分かりませんが、Biefstukよりもかすかーにサシが入っており、値段もまぁまぁ手頃。これなら醤油みりん味にしても「もったいないわー」と感じずに済みそう。
さて、温玉のせ牛丼。かすかに見えていたサシはどこへやら、まるっきり赤身肉の牛丼となりました。牛肉の味はしっかりとあり、おいしくいただきました。おいしかったものの、食レポせよ!と言われれば、残念ながら、以下の2つの点を正直にお伝えせざるを得ません。
●牛丼のおいしさに多少でも脂は必須である
●ステーキはやっぱりステーキとして食べるほうがよい
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