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【WSET Level 3対策】試験を終えて、こうしておけばよかったという勉強方法

まだ、合格しているかもわからないのに、こんなものを書くのも憚られますが、記憶が鮮明なうちに書いておきます。

なお、WSETで、自分が受けた試験の内容を書いてはいけないので、具体的な試験内容ではなく、一般論のみ書きたいと思います。

普段の授業を受ける時の勉強法

  • specificationをしっかり読んで、どう言う問題が出るか、特に、テイスティングの採点法は特殊ですので、しっかり理解しておきましょう。

  • 授業前にテキストを一回は読んでから授業に臨みましょう。

  • JSAの資格を持っている人にとってはアペラシオンなどは楽勝だと思います。JSAをやっていない方は、ThirtyfiftyなどのFlash Cardを使いながら、細かい産地やワイン法を覚えていきましょう。

  • 英語で受ける方はワインの英語での専門用語に早くからなじみましょう。

  • 何よりなも大事なのは、テイスティングです。セオリー対策はすべての授業が終わってからでもできますが、テイスティングはできません。早くSATに慣れ、SATの選択肢を覚えましょう。そして、先生が授業中にコメントするテイスティングのコメントは一言残さず、Study Guideに記録して下さい。試験前に必要になります。

  • レベル3は、とにかく、総論(ブドウの栽培とワインメイキング)が重要なのですが、2回の授業でさらっと過ぎてしまうので、スタートダッシュが大事です。「イギリス王立化学会の化学者が教えるワイン学入門」とかを読んで重層的に学習して下さい。

試験の2ヶ月前からの勉強

試験勉強の確保

まずは、勉強時間を確保しましょう。多くの方は仕事をしながら、勉強することになります。時間がないと言ってしまった時点で、この試験はアウトです。僕も医療職で、それなりに忙しい仕事に就いていますが、平日5時間、休日10時間確保しました。僕が勉強時間を確保する重要なポイントは、早朝です。毎日5時に起きて、出勤までの3時間は必ず勉強することにしていました。

教科書から問題を作り解く

1ヶ月くらいかけて、教科書を読みながら、自分で問題を作り、解答を作ります。たとえば、

  • スパークリングの開栓の手順を述べよ。

  • Amarone della Volicellaの製法と、ワインのスタイルを述べよ。

と言った感じです。この勉強に約1ヶ月かかりましたが、これができると、ほぼ記述問題はなんとかなりそうと言う気になりました。

アウトプット

ここからは、とにかく、アウトプットです。自分の作った問題を、実際にペンで書いて、記憶を定着していきます。教科書に線を引いたり,まとめノート作っても、筆記試験はできません。問題を作って、実際にアウトプットするしかありません。特に、英語組は産地や品種の原語表記ができないと減点されます。

市販の問題集を利用

英語だと、いくつかの問題集が市販されていますので、それを解きました。詳しくは、https://note.com/monwine/n/n2b41272c26ebをご覧下さい。

  • Thirtyfiftyは問題数が少なすぎるのと、古くて、あまりお勧めしません。

  • The Unofficial WSET Exam Guideは、実際の問題形式に近いと言われています。近すぎるゆえ、今は販売停止になっていますが、誰かにお願いして、譲ってもらって下さい。大問17問が掲載されていますが、直前に問題形式を理解する上でとても役立ちます。

  • Wine with JimmyはThirtyfiftyよりよくできていると思います。自分で教科書から問題作れて、Unofficialを終えれば、十分ですが、やって悪いことはありません。

残念ながら、日本語の問題集は、市販されていません。

直前1週間の勉強

一度、時間を計って説く

まず、一度、本番形式の筆記試験を一度90分で解いてみて下さい。セオリーの試験は、多選択肢問題50問と、短答式あわせて120分ですが、多選択肢問題を20分で終えて、10分見直しすることを想定しています。たぶん、ものすごく時間がないことに気づくでしょう。本番では、始まる前に、ざっと眺めて、できる問題から書いていく、マークが入るポイントを押さえて書きすぎずに進めることが大事です。

ドライテイスティングをする

ドライテイスティングをしましょう。授業で扱ったアイテム60アイテムをドライテイスティングして下さい。アイテムがMalborogh Sauvignon Blancであれば、コメントがどうなるかを書き出すのです。

これを繰り返すと、一定の傾向が掴めてきます。たとえば、白の外観でgoldを使うものは極めて少なく、condrieuとtokaji、sauternesくらい。赤の外観でpurpleを選ぶのはshirazとmalbecくらい。NZのsauvignon blancはintensityがpronouncedで、youthfulなんだな。と言った具合です。

得点源であるサービス、スパークリング、酒精強化ワインに集中

サービス、スパークリング、酒精強化ワインで、30点あります。ここをきちんとすれば、合格は見えてきます。ここは、得点源ですので、しっかりやりましょう。

先日書いた、直前の20問(https://note.com/monwine/n/n7e0b51dffdfd)を完璧にしましょう。

SATを完璧に覚える

当日の朝は、SATのすべての選択肢のかき出し作業をやって下さい。これで、心穏やかに、試験を迎えられると思います。

WSETの勉強を一言で言うと

JSAのソムリエ、ワインエキスパートはスクールで、手取り足取り教えてくれ、再現問題集がたくさんあります。もちろん、暗記しなければいけない分量はたくさんありますが、勉強法という意味では確立されていて、あとは、自分が頑張るだけです。つまり、勉強法のベクトルの向きは決まっていて、あとは、ベクトルの長さを伸ばしていくだけというイメージです。

一方で、WSET Level 3では、まず、勉強法すら、自分で決めなければいけません。再現問題集もありません。僕自身も、この勉強方法でいいんだと思えたのは、試験前1ヶ月のタイミングでした。つまり、WSET Level 3の勉強では、ベクトルの向きを探すところからやらなければいけないということです。ここが欧米的な教育文化であり、JSAのスプーンフィーディングな教育になれていると、はじめは戸惑うポイントだと思います。

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