【日本全国写真紀行】17 東京都品川区北品川・東品川
取材で訪れた、日本全国津々浦々の心にしみる風景を紹介します。ページの都合上、書籍では使用できなかった写真も掲載。
日本の原風景に出会う旅をお楽しみいただけます。
東京都品川区北品川・東品川
旅人の思いが交差する江戸の玄関口
日本橋から約8km、東海道第一の宿が品川宿である。「お江戸日本橋七つ立ち〜」と唄われたように、夜明け前に日本橋を出た旅人たちが、昇る朝陽を見ながら江戸に別れを告げる場所でもあった。
旅人を見送る人、迎える人で品川宿は一日中にぎわいを見せ、江戸においては、“北の吉原”、“南の品川”と称されるほど栄えた遊興地でもあった。
宿場は、現在の京急北品川駅から京急青物横丁駅にかけてのあたり、ちょうど京浜急行に並行するように南北に伸びていた。
今では商業ビルやマンションが林立しているが、かつてこのあたりは海に面していた。
街道脇には品川湊が広がり、旅人は海を眺めながら江戸をあとにしたのである。今も、街道沿いの家に海岸線があったことを示す石垣がわずがに残っている。にぎやかな商店街に生まれ変わった旧東海道に、歴史的遺構はほとんど残っていない。
しかし、商店街のいたるところに旧東海道の説明板や碑が設置されている。
※『ノスタルジック・ジャパン 東海道五十三次 写真紀行』産業編集センター/編より一部抜粋
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