教育改革を改革する
(p210要約)ラーニングコミュニティとは、学び続け、学び合い続ける人たちが集う共同体。教師から生徒などの一方通行ではなく、誰もが互いに学び合い続けるとともに、コミュニティを創造し、進化させていく、共同体の一構成員。誰の意見であっても尊重され、対話によってコミュニティの未来は決定されていく必要がある。このことを、学校の民主化(Democratizing school)と呼ぶ。生徒は一主権者として対話に参画し、学校の目指すべきゴールや、進むべき未来の決定に関与する権利をもつ。
p211 (上記のラーニングコミュニティは)学校のインフラストラクチャー、すなわち学校文化を変えていくためのプロセス。
p215要約 ラーニングコミュニティのゴールは、よりよい学びに貢献することを通じて、よりよい未来づくりに責任をもつこと。
p216 学校がラーニングコミュニティになると、教育はみんなのもの、つまり教育の民主化になる。
p217 学校内での学びと、学校外での学びの間に有機的なつながりを持たせ、これらが相互に作用することにより、子どもたちにとっての学び全体の成果を最大化させていく。
アメリカでは、このような子どもたちの多様な学び全体にフォーカスを当てた取組のことをラーニングエコシステム、あるいはラーニングエコロジーと呼んでいます。質の高い学びの生態系を構築することの最大のメリットは、学校内での学びを、子ども1人ひとりの文化や価値観、興味関心、アイデンティティとつなげられる可能性があることです。
p219 ラーニングエコシステムは、学びと暮らしのボーダーを減らしていく営み。
ラーニングコミュニティをつくるためにできること
①生徒の学びに関わる大人たちと、対話する。
対話をする中で、学びをつなぐヒントが見つかる。
②生徒たちの小さな声を拾い、学びを広げる。
学校の中で全てを完結させるのではなく、広げ、つないでいく。地域、専門家、世界など、学習内容につながるものを広げていく。探究、協働するきっかけをつくる。
自己決定理論では、自律性、関係性、自己有能感が満たされれば、モチベーション、パフォーマンス、ウェルビーイングが向上する。
岩瀬直樹さんとの対談
ラーニングエクスペリエンスデザイナー
これからの学校教育を考える上で共同設計、共同実践、共同リフレクションは核である。風越で異年齢を大事にしているのは、横の比較ではない価値の中で、人の違いの豊かさをたっぷり経験できていると、大人になっても違いが本当の豊かさなんだと思えるんじゃないか