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数字に救われる日が来るなんて

昔から数字は好きじゃなかった。

数字は明確で、具体的で、それでいて嘘がない。

それは周りとの差を、自分の出来なさを、努力不足を、はっきりと感じさせるものでもある。

学校の成績も、仕事の成績も、全て数字で順位がつけられ、自分が今全体の中でどの辺に位置しているのかを把握できてしまう。

学生の頃は、順位をつけられることに不満を持ったこともあった。結果ではなく過程が大事だ、とあれほど聞かされていたはずなのに1番から最下位まで全員順位が付く。

もちろん順位が悪い時に良い過程が伴っていないことは自覚していたが、だからこそそんな順位の自分が恥ずかしいし、認めたくなかったのだと思う。

現在の仕事でも毎日成績表が配られる。一人一人の数字と順位が書かれており、必然的に同期や上司の成績を目にしてしまう。

同期が大きな成果をあげている時や、自分の数字が少ない時は焦ることもある。

ただ、学生の頃とは違い、過剰に一喜一憂したりはしなくなった。それどころか、案外刺激になってモチベーションを高めてくれている。自分の今の成績を把握することで、自分が何をするべきなのか考え、次の具体的な目標を持てるようになった。

目立った仕事をすれば褒められるし、お給料もそれに応じて変わるのも事実で、それは学生の頃とはだいぶ違う。

結果が全てと言われるほど、数字にはかなり厳しいのが営業の世界だと身に染みて感じている。

営業のやり方は無限大でそれ次第で数字が変わる。

知識が全てではないところも営業の面白いところだと感じていて、頑張る方法は探せばいくらでもあり、それには少し救われた。

日々更新されていく成績表の数字は時に自分の自信へと変わり、頑張った自分へのご褒美みたいになっている。

自慢したくなるような数字も成績表に載ることで社内の全員が自然と目にしていて、どこかで「あいつすごいな」とか言われてるんじゃないかと勝手に妄想して嬉しくなったりもする。

数字は時に人を強くしてくれるし、順位が出ることも悪いことばかりではないようだ。

そんなことを初めて感じた社会人1年目である。

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