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子どもに影響を与えてしまうママの「こうあるべき」負のループとは
ママのみなさん、こんなことないですか?
・周囲は仕事も家庭も完璧にこなしているように見えて
自分はダメだと思ってしまう
・毎日時間に追われ、イライラしてしまう
・子どもを急かしたりコントロールしようとしてしまう
・夫や子どもに厳しくあたってしまう
ママならば、ないという人の方が少ないかもしれません。以前の私は、必死で頑張っているのにこういうことばかりで、自分の性格が悪いのだろうかとよく落ち込んでいました。でも、こうした状態を放置していると、子どもによくない影響が出てしまう危険があるんです。
「こうあるべき」負のループとは
私はこれまで、大手人材会社で女性活躍推進をリードする中で、多くのママたちの声にも触れてきました。私だけでなく、多くのママたちの悩みの要因が、この「こうあるべき」の負のループにあると考えています。
▼「こうあるべき」負のループ
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【理想像】いい母親でいなければならない/いたい
私たちは、母親に優しくしてもらったこと、毎日食事を作ってもらったことなど、母親の理想像のようなものが少なからずあるかと思います。その理想像を強く持っていると、やらなければならないことが増加したり、理想とのギャップに落ち込むことも多くなってしまいます。
理想像は母親という像だけではありません。自分自身の生き方として、いい大学を出ていい会社に入って稼いで――といった世間の価値観に従わなければといった像を無意識に持っている人もいるのではないでしょうか。
【抱え込み】人に迷惑をかけてはいけない
小さい頃から「人には迷惑をかけちゃダメ」と教えられて生きてきた人も多いのではないでしょうか。その影響もあってか、日本人は人に頼るのが苦手だといわれています。
それにより、人に頼らず自分ひとりでやろうとする。苦手なこと、嫌なことでも克服してやろうとする。そうして、やらなければならないことに支配されていくと、いっぱいいっぱいになってしまい・・・
子どもを急かしたり、思い通りに動いてほしいとコントロールしようとしてしまう、ということも起きてしまいます。
【我慢】子どもが小さいうちは我慢するしかない
負のループの最後は、我慢です。子どもが小さいうちは我慢するしかないと思っている人はとても多いと思います。私もそうでした。
でも、本当はやりたいことがあるのに我慢していたり、人のためにばかり頑張って自己犠牲をして自分を満たせていないでいると、「私はこんなに頑張っているのに~」という思いから、夫や子どもにあたったり、子どもに期待をかけすぎたり・・・ということになっていきます。
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とらわれ度チェック
理想像から始まる「こうあるべき」の負のループ。
みなさんは、どの程度とらわれているでしょうか。
チェックしてみてください。
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みなさんは、いくつチェックがついたでしょうか?
数が多いと、とらわれ度が大きいのですが、特に5~11番にチェックがついた方は要注意。負のループから抜け出すことが大変かもしれません。
ちなみに、以前の私は12個もついて、こうあるべきのオンパレードでした・・・
「こうあるべき」負のループが子どもに与える影響~子どもの幸福実感
では、「こうあるべき」の負のループに陥っていると、具体的に子どもにど
んな影響がでてしまうのでしょうか。
一つは、前回の記事でご紹介した子どもの幸福感への影響です。
【子どもの幸福実感に重要なこと】
①親が幸せを感じながら生きていること
②子どもとしっかり会話をしていること
③子どもに自己肯定感を育む声がけや対応をすること
「こうあるべき」の負のループに陥ると、時間に追われてしまい、子どもと十分な会話をすることが難しくなるほか、自己肯定感を育む声がけや対応をする余裕もなくなってしまいます。また、我慢しているため自分を満たせず、幸せを実感しているとも言い難い状態に。
子どもの幸福感に重要な3つのことを満たせなくなってしまうのです。
子どもへの影響は、子どもの幸せ実感だけではありません。
人格形成にも影響を与えるリスクがあることもわかっています。
次回は、「こうあるべき」の負のループが人格形成に影響を与えてしまう理由をご紹介します。今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。