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【音楽のススメ】#10 サカナクション 〜今更ながら語りたい天才集団の音楽〜

こんばんは。檸です。
今回は音楽紹介をしていきたいと思います。
個別のアーティストについて書くのは、#1 古川本舗#3 きのこ帝国#7 リーガルリリーに続いて、この度4回目になります。


今回紹介するのは、サカナクション
言うまでもなく、人気も知名度も実力も圧倒的なアーティストなので、タイトルにもある通り、「今更ながら…」という気持ちも強いのですが、私なりにサカナクションの魅力、そして愛を語っていきたいと思います。


今回サカナクションを語りたいと思ったきっかけの1つは、現在大ヒット中のアニメ『チ。-地球の運動について-』の主題歌である『怪獣』がリリースされたことです。なんと、Spotifyの配信初日の再生回数で国内歴代最多記録を更新したとのことです。(嬉しい。嬉しすぎるよ…。)
これまでサカナクションの曲を聴いてきた私としても、この『怪獣』は神曲という言葉では陳腐すぎるほど感動する曲だと思いました。きっとこれを機に、サカナクションというバンドの知名度は一層高まることでしょう。新規リスナーも増えると思います。そういう方達に向けて、言いたいんです。

『安心して深掘ってくれ。サカナクションの楽曲は全部が良すぎるんだから!!』

好みの押し付けみたいになってしまいますが、せっかく『怪獣』を機にサカナクションに出会えた方々、存在は知ってはいたけれど曲はそんなに聴いてこなかった方々が、その1曲で満足してしまうのが、もう本当にもったいないと思ってしまうのです。
サカナクションの曲を好きになってくれる人が増えてくれることは、私にとってとても嬉しいことです。(ライブの倍率が上がってしまうことは除いて…。)そういった想いの上で、ここからは私が思うサカナクションの魅力をたっぷり語っていきたいと思います。



◯サカナクションとは

山口一郎(Vo. / Gt. 通称:一郎さん)、岩寺基晴(Gt. 通称:モッチ)、草刈愛美(Ba. 通称:姐さん)、岡崎英美(Key. 通称:ザッキー)、江島啓一(Dr. 通称:エジー)の5人で構成されるロックバンドで、2005年に活動を開始し、2007年にメジャーデビューを果たしています。
サカナクションというバンドを形容する際によく使われる言葉が、タイトルにもある『天才集団』です。フロントマンの一郎さんは言うまでもなく、他4人の実力もかなりレベルが高いのです。例えば、故・坂本龍一さんは、Ba. 草刈さんについて「サカナクションは彼女がいるからかっこいい。絶対に手放してはいけない」というような趣旨の発言を一郎さんに向けてされています。
各々の実力は天才的ながら、1つの楽曲制作に膨大な時間を費やすストイックさもこのバンドの大きな魅力となっています。



◯私が思うサカナクションの3つの魅力

ここからは私が思う、サカナクションの魅力を3つに絞って紹介していきます。

1. クオリティが高すぎるライブ

 まず、サカナクションを語る上で欠かせないワードの一つが「ライブ」だと思います。
 ファンの間では有名な話かもしれませんが、サカナクションのライブは、やればやるほど赤字になると言われています。「え、どういうこと?」と思われるかもしれませんが、ライブを構成する音作りや映像に物凄くお金をかけているんです。2013年5月に行われたライブでは、「6.1chサラウンド」という立体音響システムを導入していたのですが、これがなんと通常のライブの3, 4倍の金額がかかったとか。数百個のスピーカーを会場を囲うように配置するこのシステムは、一般のステレオシステムで生じる、座席による音の聴こえ方の違いを解消したものになります。スピーカーの数と配置により、演奏側にはより幅の広い表現を与え、同時に視聴者側にはどの座席で聴いても音が立体的に聴こえる満足感をもたらすことが叶えられたのです。私自身、サカナクションのライブには4回行ったことがあるのですが、やはりその音質は圧倒的。大好きな音楽を全身で浴びているような感覚で、ハイテンションかつ耳の幸福を味わえます。ちなみに、Vo. / Gt. の一郎さんは特に音響へのこだわりが強く、過去には自身のことを「多分、日本のミュージシャンの中では10本の指に入るぐらいのPAオタクだと思う」と発言しています。
 また、音の環境に限らず、サカナクションのライブはその曲順にも拘りが現れており、1曲から1曲への繋ぎ方、流れが物凄く気持ちいいのです。ノンストップで最初から最後まで、というわけではありませんが、リスナーに僅かな隙も与えることのない構成、そしてその繋ぎがしっかり計算されているのです。今思えば、私が初めてサカナクションのライブに行った時に一番感動したのはまさにこの点でした。もはや、感動というより、"圧倒された"という表現が近いかもしれません。そして私は、その日のライブから一層サカナクションというバンドを好きになっていきました。


2. 計算し尽くされた気持ちのいい楽曲

 もちろん、ライブに限らず、1つ1つの楽曲もクオリティが素晴らしいです。
 サカナクションの曲って、本当に気持ちのいい曲が多いんです。その気持ちよさを具体化すると、盛り下がりと盛り上がりの緩急だったり、各楽器のメロディと音色の主張だったり、一郎さんの歌い方だったり、言葉の韻だったり。何か秀でた1つの特徴があるのではなく、それらの要素が全部組み合わさって、最高の楽曲になっている。まさに、計算尽くされているのです。そして、さらにすごいのは、その要素を組み合わせた中に、ちょっとした違和感やギャップを生み出していることです。
 例えば、『新宝島』。あくまでも個人的な感想なのですが、最初のイントロのメロディとか音色は、コミカルな感じでちょっと面白いんですよね。サビの前、サビ中、サビの後も、このメロディは一貫してずっと最後まで続いていくわけですが、一度聴いただけでも耳に残る中毒性がありますよね。そして、二番のサビを終えた後の展開で、曲がまた違った表情を見せ始め、その後のギターの痺れるほどのかっこよさに繋がる。ラストのサビを終えた後、またイントロと同じメロディに戻るわけですが、この「パパパーン」のところがもう感動するぐらいかっこよくて気持ちがいいんですよね。最初はコミカルに感じていたはずの同じメロディなのに、曲を通じて印象が変容する。このギャップも計算されているのだと思います。
 今回は『新宝島』を例に出しましたが、この気持ちよさ、かっこよさ、心地よい違和感がサカナクションの楽曲にはたくさん詰まっています。まさに、聴けば聴くほど好きになっていく、スルメ的バンドなのです。


3. 山口一郎という人間

 そして3つ目は、山口一郎という存在です。
 私は決して《サカナクション = 山口一郎》という等式関係が成り立っている、ということを言いたいわけではないのです。もちろん、一郎さんあってのサカナクションであることは間違いないにせよ、サカナクションは一郎さんだけで成り立っているとは全く思わないし、このメンバーでなければサカナクションというバンドはここまでの人気を得られていなかったと思います。でも、やはりサカナクションというバンドの魅力というのは、山口一郎という人間の性から生まれている部分も大きいと思うんです。
 一郎さんの人間性には、語るべき魅力がたくさんあります。その中でも私が尊敬しているのは、音楽に対するストイックさ。1つの楽曲の制作に費やす時間に制限を設けず、納得がいくまで妥協を許さない。構成と歌詞を作っては壊し、作っては壊し、完成した数多くのデモをさらに吟味して手を加えていく。この度リリースされた『怪獣』も80近くの歌詞のパターンを考えていたとか。作詞家・作曲家にとっては、もしかするとよくある光景なのかもしれませんが、それほどまでに拘りを貫く信念は、美しいものだと思います。
 その音楽に対して真摯に向き合う姿勢は、決してサカナクションという枠組みに収まるものではありません。コロナウイルスによるパンデミックでミュージシャンの活動に多大なる影響が及ぼされた当時、一郎さんは「サカナクションをどうしていくか」だけでなく、「音楽業界がどうなっていくべきか」も考えていました。自分でやっているバンドだけでなく、音楽業界全体に対して、この先どうやって音楽を世の中に残していくのか、進展させていくのか、といったことに真っ直ぐ向き合ってアプローチしている姿は、音楽家の鑑だと思います。
 そして、さらにすごいのは、その圧倒的なカリスマ性を持ちつつも、良い意味であまり神格化されていないということです。一郎さんって、リスナーとの接し方、距離感が物凄く上手だと思うんですよね。最近、YouTubeライブを行なっていることが多いのですが、歌唱はもちろんのこと、楽曲の裏話をしたり、過去のライブ映像を流しながら解説したり、さらにはリスナーと実際に生の声で会話をすることがあったりと、ファンが求めていることを体現してくれているのです。無邪気で茶目っ気たっぷりな一郎さんが見れるのは、ファンにとって嬉しいことです。偉大なミュージシャンでありながら、近所のおじさん(おにいさん…?)的ポジションでもいられる。この親しみやすさにも一郎さんの人間性が詰まっています。
 数年前にうつ病を発症し、誰にも知りえない大きな苦しみを経験した一郎さんですが、数ヶ月前にNHKでやっていた特集を見て、本当に真っ直ぐな人間なのだと改めて感じました。ストイックに取り組む姿も、生配信で無邪気に明るく振る舞う姿も、どちらも一郎さんの素直な人間性の一面なのだと思うし、そんな一郎さんが私は大好きです。


◯おすすめしたい曲&私が好きな曲紹介

 ここからは、これからサカナクションの音楽を聴いていきたい!と思っている方に向けて、おすすめしたい曲と個人的に好きな曲をそれぞれ5曲ずつ紹介していきます。
 全体を通して、なるべく違ったテイストの曲を選曲するように意識しました。おすすめの曲に関しては、単に人気曲を挙げるだけではつまらないので、メジャーなものとちょっとマイナーなものを織り交ぜています。また、好きな曲について、もちろん実際は5曲という枠では収められないので、あくまでも今回挙げた曲は現在特に気に入っている曲、という位置付けになっています。また違った機会に同じことをすれば、きっと違った曲が選ばれるのだと思いますし、だからといってそこに矛盾があるわけでもありません。
 以上の点を踏まえて、参考までに見ていただけると嬉しいです。



◯おすすめしたい曲5選

*ミュージック

 『ミュージック』は、まさにサカナクションの代名詞的一曲と言えます。かなりメジャーな曲でありながら、なおかつコアなファンからの支持も強く、ライブでは一番の盛り上がりを見せます。
 この曲は、なんといってもラストの大サビ、そしてそこまでの伏線のようなタメが素晴らしいんです。イントロから一貫して続いていくリズムは頭に残り、落ち着いたメロディも心地よい。この落ち着いた感じが最後まで続くのかと思いきや、ラストで現れる最高の盛り上がり、開放感。まるでミステリー小説のような、見事な伏線と回収が聴きどころだと思います。
 作曲家が自分の作った曲に『ミュージック』という名前をつけることって、なかなかの覚悟と矜持がいると思うんですよね。でも、そのハードルを軽々と超えてしまう完成度と納得感がある。もう一度記憶を失くして聴きたい曲でありながら、聴けば聴くほど好きになっていく曲でもあります。


*ユリイカ

 『ユリイカ』は一郎さん自身も、サカナクションの中で好きな曲として挙げている曲です。過去には「この曲好きな人とは、仲間、同族って感じがする」という旨の発言をしています。『ミュージック』と同様、ファンの中でもかなり人気のある曲です。
 MVがそうであるように、モノトーン的な雰囲気が漂う一曲で、東京で暮らすことに伴う焦燥や寂寥が感じられます。サビの盛り上がりがしっかりありながらも、全体を通して心地よい音と言葉のリズムに心が落ち着いてきます。
一人きりで夜の町を散歩するときに聴きたくなる一曲です。


*ルーキー

 この『ルーキー』という曲もライブでは大きな盛り上がりを見せます。"見えない夜の月の代わりに 引っ張ってきた青い君"というフレーズで繋ぐ『アイデンティティ』(サカナクションの代表曲の1つ)から『ルーキー』への流れは芸術的で、感動、かっこよさ、気持ちよさ、美しさの全てを感じられます。
 この曲は『ミュージック』『ユリイカ』とは違ったテイストで、ノリが良くかっこいい曲です。しかし、その歌詞は繊細かつ文学的で、特に"街は花びら さよならの風" "悲しみと同じ 君の歩幅で歩きたいのに"というフレーズが私のお気に入りです。
 先日、昨年行われた【SAKANAQUARIUM 2024 "turn"】というツアーをライブ・ビューイングとして映画館で鑑賞する機会があったのですが、その際この『ルーキー』で涙が溢れてしまいました。現地で参加したライブでは泣かなかったのに…。音楽を聴いてあれだけ涙を流すのは、後にも先にもなかなかないことだと思います。


*ネプトゥーヌス

 『ネプトゥーヌス』は、認知度で言うとそこまで高くないと思いますが、サカナクションの曲をそこまで聴いたことない人にも自信を持っておすすめできる曲です。
 海の神、海王星を意味する言葉ですが、その意味の通り、海に見られる無限の広がりを感じさせるようなメロディが印象的です。一方で、歌詞を見てみると、 "潜り込んだ布団""部屋に滑り込んできた光"といった、極めて小さな空間が描かれており、そのギャップに芸術性を感じます。一郎さんの伸びやかな優しい歌声に心が癒されながら、ラストのサビには一変した力強さが現れます。
"痛いのは まだまだ慣れてないからかな"というフレーズに、私はたくさん救われてきました。何かに落ち込んだ時、心が苦しい時に聴いていただきたい一曲です。


*なんてったって春

 『怪獣』でサカナクションを初めて知った人や有名曲しか聴いたことのない人からすると、この『なんてったって春』は少し異質に感じるかもしれません。サカナクションの中でも結構なマイナー曲だと思います。でも、だからこそ聴いていただきたいです。
 この曲こそ、[私が思うサカナクションの3つの魅力]で書いた"心地よい違和感"が存分に現れた曲だと思います。全体を通して不穏な空気を醸しつつ、けれどノリがとても気持ちいい。物憂げなサウンドは、"春"という爽やかな情景との間に大きなギャップを生み出しています。また、"な"というたった一語の響きで刻むサビには、自然とリズムを刻んでしまうような心地よさがあり、その上一度聴いただけで頭に残ってしまうような中毒性も備わっています。
 この曲を初めて聴いた当時、その独特な雰囲気に「なんなんだこの曲は…!」と衝撃を受けた覚えがあります。



◯私が好きな曲5選

*さよならはエモーション

 この曲も認知度が高い曲だと思います。『さよならはエモーション』というインパクトの強いタイトルも面白いですよね。サカナクションって、MVの完成度もめちゃくちゃ高いのですが、この曲のMVはその中でも特に好きで、最後の場面にはどんでん返しみたいな要素もあって、深く考えさせられる作品になっています。
 先に紹介した『ミュージック』と同様、終盤の盛り上がりが特徴的な曲なのですが、その盛り上がりはさることながら、そこから曲を終えるまでの繋ぎも凄い良いんですよね。クライマックスの山サビ後に、また新しいメロディを持ってきてその盛り上がりを維持するという構造が素晴らしい。そして、最後は潔くプツッと切る。
 MVも含め、まさに"芸術"という色が強く出ている一曲だと思います。


*シャンディガフ

 『シャンディガフ』はサカナクションの曲の中でも、だいぶ新しい曲で、2022年3月に発売された『アダプト』というアルバムの7曲目に収録されています。
 この曲を初めて聴いた時は、正直「優しくていい曲だな」と思うぐらいで、繰り返し聴いたりすることもありませんでした。しかし、昨年行われた先述のツアーのアンコールの一番最後、一郎さんが「この曲はずっとこのメンバー5人でやりたかった曲です」という発言をされた後、この『シャンディガフ』が演奏されたのを聴いた時から、私の中でかなり特別な意味をもつ曲になりました。その時の思い出も相まって、今はキーボードで演奏されるイントロを聴いただけで感極まってしまうぐらいです。
 一郎さん自身が経験した病と向き合い続けながら、なんとか乗り越えた後でのライブということもあり、音源で聴くよりも一層大きな優しさと力強さを感じました。


*ドキュメント

 『ドキュメント』は、制作に膨大な時間を費やす一郎さんが、歌詞からアレンジまでたった一日で制作したという曲です。それでこの完成度って…恐ろしい。
 個人的に、この曲は歌詞が大好きなんです。"すぐに何かに負けて涙流す 君と僕は似てるな"というフレーズは、当時悩み多き大学生だった私の心を救ってくれました。また、音の部分でも間奏のキーボードがめちゃくちゃ良いんですよね。結構暗めの曲だと思うんですけれど、このキーボードをきっかけに最後光が差してくるような希望が感じられます。
 この曲のMVもかなり独特です。結構、いや、めちゃくちゃ怖いです。この曲を聴いて、この映像が浮かんでくるなんて…。やっぱり芸術家の脳みそって凄いです。当時一郎さんも、この映像を作った監督(山口保幸 監督)に対して「あ、この人ぶっ飛んでるな」と思ったそうです(笑)。


*mellow

 この『mellow』という曲はかなりマイナーでありながら、ファンの中では好きだと言う人も多いのではないでしょうか。明るい曲ではないので多少人を選ぶところはあるかもしれませんが、一度ハマった人はずっと好きでいられる曲だと思います。
 先に紹介した『なんてったって春』と同様、初めて聴いた時の衝撃は大きいものでした。なんというか、時空が歪んだような感覚に陥って、ちょっとした恐怖を覚えたぐらいです。でも、その感覚を生み出すサウンドの1つ1つをちゃんと聴いてみると、ベースのリズムが心地よかったり、ピアノの音が綺麗だったり、奥深さがあるんですよね。かなりピンポイントですが、ラストのサビを2回繰り返すところの、1回目のお尻から2回目の頭の間にある繋ぎの4つ打ちが狂おしいほどに好きです(伝わってる?)。この曲も一人きりの夜に聴きたくなります。
 ちなみに完全に余談ですが、1つ提唱したいのが、【『mellow』のラストのサビの歌詞を一発で聞き取れる人、マジで0人説】。気になる人は是非聴いてみてください。


*human

 この曲もだいぶマイナー寄りだとは思いますが、純粋にめちゃくちゃかっこいい曲です。初期から中期の曲ということもあり、今よりもロック要素が強い印象ですが、個人的にはサカナクションというバンドの良さが存分に詰まっている曲だと思います。
 『human』の魅力は何と言っても曲の進行と展開だと思います。まず耳に入ってくるのが、ギターの正統なかっこよさ。そして、それに重なる綺麗なキーボードの音。そこから一番のサビに続いていくわけですが、そのサビが終わった後の3つ打ちのリズム。この変化がとても面白く心地よくて、たまりません。そして、またギターとキーボードの気持ち良い調和が始まる。極めつけには、そのギターとキーボードで最高の盛り上がりを見せた後の「心が揺れてたのは」の緩急とベース音。もう揺さぶられまくりです。
 この曲もいつかライブで聴きたい曲の1つです。絶対痺れる。


〜番外編!? ハマったら聴くべき曲3選〜

ここまで紹介した曲を聴いて、サカナクションにハマりそうな予感がしている方向けに、番外編として最後上級者向け(?)の3曲を手短に紹介したいと思います…!

*朝の歌

 上級者向けとは言いながら、この『朝の歌』は万人受けする曲だと思います。では何故、番外編で紹介するかというと、サカナクションの音楽を深掘った先で聴いていただきたいからです。より一層、深みが感じられると思います。
 『朝の歌』というタイトルですが、夜に聴いても、身体に綺麗な音が浸透していって、疲れた心が浄化されたような感覚になります。まさに、サカナクションの隠れ名曲という形容がピッタリの一曲です。


*ストラクチャー

 この曲は歌詞がないインストになります。ほとんど同じフレーズの繰り返しになるのですが、その中で少しずつ違った表情を見せながら進行していきます。気づいたら心が奪われて、この楽曲の裏にあるものが何なのかを探りたくなります。この『ストラクチャー』以外にも、サカナクションのインスト曲はいくつかありますが、個人的にはその中で一番好きな曲です。


*三日月サンセット(ヒトリテクノ ver.)

 これはまさに上級者向けと言って良いのではないでしょうか。今回は紹介できませんでしたが、『三日月サンセット』というサカナクション初期の名曲をGt. 岩寺さんがループステーションを使ってテクノとして再現するものです。もちろん、『三日月サンセット』の原曲を何度か聴いた上で、この動画を見ていただきたいのですが、もう本当に鳥肌ものです。この動画で気持ちよさを味わうことができた人は、間違いなくサカナクションの深すぎる沼にハマっていけると思います。



◯おわりに

 いかがでしたでしょうか。この【音楽のススメ】を書く度に言っていますけど、私は音楽の有識者ではないので、この記事を見たサカナクションのファンの方からは「全然分かってない!」と反感を買ってしまうかもしれません。でも、それも受け止めます。それだけ、サカナクションの曲は奥が深いということです。私自身、ファン歴でいうと8年ほどとなりますが、その8年を持ってしてもサカナクションの魅力全てを堪能できている気はしていません。もっともっと好きになっていくのだと思います。
 途轍もなく長くなってしまいましたが、この記事を見て、サカナクションというバンドに興味を持ってくれた方がいたら、是非一緒に深く深く掘り下げて、深海まで潜って行けたら嬉しいです。


 最後まで読んでいただいた方、ありがとうございました🌙



▷ 【音楽のススメ】過去の記事

#1 古川本舗
#2 2020年檸の音楽TOP10
#3 きのこ帝国
#4 2021年檸の音楽TOP10
#5 読書にピッタリな音楽のオススメ4
#6 最近のお気に入り曲 vol.1
#7 リーガルリリー 〜たかはしほのかが紡ぐ言葉たち〜
#8 2023年檸の音楽TOP10
#9 2024年檸の音楽TOP10

(番外編)
・美しい詞 vol.1
・美しい詞 vol.2
・美しい詞 vol.3



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