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貯金と投資の最適解を学べる本「JUST KEEP BUYING」

本書は、データサイエンティストが書いた、お金を貯め、富を築くための証明済みの方法である。

「はじめに」より抜粋

富を築くために何より重要なのは、米国株をいつ買うかではなかった。カギを握っていたのは、買い続けることだった。

「はじめに」より抜粋

「いきなり期待させてくれる導入じゃないか。お手並み拝見」と読み始めたのが昨日。400ページもあるが、発見の連続でページが止まらない。読み終わった感想は「またしても神本を見つけてしまった…」。

それがJUST KEEP BUYING 自動的に富が増え続ける「お金」と「時間」の法則だ。

先日「DIE WITH ZERO」を紹介したが、お金をテーマとしている意味では同じカテゴリー。「DIE WITH ZERO」がお金の意味という人生哲学的な内容なのに対して、本書は前半で「貯金力アップ」、後半で「投資力アップ」を100年以上のデータから分析し、提言している。

とにかく実践的であり、「とにかく稼げる方法が知りたいんじゃい!」というせっかちな人向きと言える。(ちなみに私もせっかちである。関西人なので)

余裕がある人は「DIE WITH ZERO」も合わせて購読することをおススメする。特に投資家にとって、どちらも本の値段以上の「投資」となるだろう。

「DIE WITH ZERO」について知りたければ、下の記事を読んでほしい。

まずは前半部分である貯金力アップ篇から紹介していきたい。

「支出を減らせばお金持ちになれる」は、パーソナルファイナンスの最大の嘘。お金持ちになるための王道とは、収入を増やし、収益を生み出す資産に投資することである。

第3章より抜粋

支出を切り詰めすぎるとストレスの悪影響のほうが大きくなるので「できる範囲で抑える」くらいでいいと筆者は言う。私も同意見だ。節約するのが楽しい人なら構わないけど、それより収入を増やしたり、投資する方が圧倒的に楽しい。

収入アップ分のうち、自分のために使っても良い上限は50%である。

第5章より抜粋

一度生活レベルを上げると、落とすのは難しいのもある。

不動産のコストは高い。購入時は手数料や諸費用等で住宅価格の5.5〜31%程度の手数料がかかる。固定資産税や維持費や保険料等で、維持コストも物件価格の1〜2%と言われている。ざっくりと購入時手数料6%、維持手数料1.5%程度の買い物と考えなければならない。

第7章より抜粋

アクティブファンド投信も裸足で逃げ出す手数料の高さだ。インデックス投信の代表格であるオルカンは購入時手数料0、維持手数料0.1%。天と地ほどの開きがある。

住宅を投資用資産として見た場合、データは有効な結果を示していない。1915年〜2015年の米国の住宅収益率はわずか年間0.6%であった。これはS&Pに投資していた場合と比べると、1/4の水準である。

第7章より抜粋

投資家として不動産投資は全く魅力的に見えず、むしろリスクが高すぎると思っていたが、データとして実証された。それでもワンルームとかの販売用不動産はサラリーマンに人気らしい。個人的には理解できないが…。

「4%ルール」とは、株式5割、債券5割のポートフォリオで毎年4%ずつ取り崩していく方法。老後で30年以上、資金を使い果たすことがないと言われている。年間支出=リタイア資産× 4%となり、逆算するとリタイア資産=年間支出× 25の計算式となる。だが、これは年金の収入を考慮していないため、実際には、リタイア資産=(年間支出−年金等の収入) × 25である。このリタイア資産に到達したら、退職しても大丈夫という目安になる。

第9章より抜粋

つまり、今の1年間の支出合計を25倍した金額があれば、老後を過ごすのに問題なくなるということだ。年金を加味すれば、この金額は更に少なくなる。是非とも計算してみてほしい。

続いて、後半の投資力アップ篇を紹介していく。

インフレ率が2%だと、お金の価値は35年で半減する。株式や債券等の投資資産は時間が経過しても、価値を保ち、増やすことができるため、インフレの影響を打ち消せる。インフレ対策として生活防衛資金以外のお金はすぐにでも投資に回すべきだ。

第10章より抜粋

最新の消費者物価指数(2024年11月)では前年同月比2.9%上昇している。3%のインフレが維持されるとすると、23年で半減してしまう。西暦だと2048年になり、私も老後に突入しているかもしれない年齢だ。危機感を持って対策するかどうかで、老後格差は広がりそうだ。

株式は資産を増やす意味では最適の投資対象である。過去204年間での米国株の実質リターンは平均で年率6.8%である。短所はボラティリティが高いこと。

第11章より抜粋

債券は安定資産として、株式のリスクヘッジとして運用するのが優れている。短所はリターンが低いこと。

第11章より抜粋

私の場合はリスク選好が高い(攻め重視)ので、運用方針は基本的には株式だ。年齢が上がるにつれて債券の割合を高める予定。

個別株投資はすべきではない。プロが運用するアクティブファンドの75%がインデックスに勝てないという事実がある。個別株投資するならば、月間リターンや年間リターンを細かく計算し、インデックスファンドを買った場合より良い成績を上げられたかをチェックしなければならない。

第12章より抜粋

この部分は明確に逆らう。今年から株式投資を本格化する予定。データサイエンティストにも私のワクワクは止められない!シビアな世界なので、時間をかけて取り組み、事後フォローも怠らないようにしよう。

「いつ投資するか?」を考える必要は無い。なぜなら、ほとんどの市場は、ほとんどの期間、上昇しているからだ。だからこそ、最適な投資時期を待つのではなく、今できる投資を思い切ってすべきなのだ。底値で買うよりも、ドルコスト平均法で投資する方がパフォーマンスも高く、できるだけ早く、頻繁に投資すべきだ。それがジャスト・キープ・バイイングの核心である。

第14章より抜粋

「いますぐドルコスト平均法で投資せよ」この本の最も伝えたい部分がここだ。

長期的に投資を続けていくと、投資額の絶対量が増えるため、投資期間後半のリターンの重要性が増す。具体的には引退が近づき、老後生活に入る時期のリターンが大きくマイナスになると、資産が大幅に減る可能性がある。つまり、リタイア後の最初の10年間(65〜75歳)の投資リターンがとても重要なのだ。債券等の低リスク資産にリバランスする意味はここにある。

第15章より抜粋

老後は「守り」の運用をしなければならない理由。ここは覚えておきたい。

資産を最大化するには、損切り設定を15%で設定するのがベスト。

第16章より抜粋

個別株の損切りラインに悩んでいたが、明確な答えが出た。

市場が30%以上暴落したときに投資した場合、市場が元のレベルに回復するまでの平均年間リターンは10%以上のことが多い。50%以上暴落した場合、平均年間リターンは25%を超える。つまり、市場が50%以上暴落したときには、できる限り投資すべきと言うことだ。

第17章より抜粋

暴落時は買うチャンスと言われている。それを過去データから実証している。今後も間違いなく暴落は起こる。それは大地震と同じようなものだ。パニックにならず、冷静に見極めていきたい。

早く買い、ゆっくり売るを原則にする。すぐ売るより、時間をかけて少しずつ売る方が良い。

第18章より抜粋

売却の目安となるのは3つ。
リバランス
事前に決めていた価格に達したら売る。ただし1度に全てを売るのはお勧めしない。
大きな買い物のための現金が必要な時。

第18章より抜粋

投資で一番難しいのは売却のタイミングだと思う。少しずつ売るというのは実践していきたい。

1番大切な資産は、お金ではなく時間である。お金は後からでも稼げる。だが、時間は取り戻せない。

第20章より抜粋

以上が内容紹介となるが、参考になる部分が非常に多かった。貯金や投資に興味がある人には心からオススメしたい。1800円するので躊躇ってしまうかもしれないが、本書を実践することで得られる経済効果と比べれば、微々たるものだと思う。

最後に、2024年の大晦日にnoteを始めてから、今のところ連続投稿している。これは「JUST KEEP WRITING 自動的に書けるわけがない「私」と「ブログ」の苦闘の法則」ではないだろうか。

「ただ書き続けろ」

それを胸に仕事始めの明日からも投稿していきたい。

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