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小さな旅行記 2024冬北海道行(2)
初回はこちら↓。
そういえば昨日は触れていませんでした。
我が旅の標準スペックは以下の通りです。
・ひとり旅
・公共交通機関使用(ペーパードライバーなので運転しない)
・宿は安宿、食事は地元飯、温泉は大きさより掛け流し優先
・旅行中一度はドカンと贅沢
こんな感じですので、同じようなつつましい旅が好き方なら参考にしてもらえるような情報はあるかもしれません。(2024年3月現在の情報)
というわけで、網走1日目午後。
網走駅前で空港連絡バスを降りたあと、すぐ路線バス『市内観光施設めぐり』に乗り換えて「北方民族博物館」へと向かいました。網走駅前にはバス乗り場が複数あって、『市内観光施設めぐり』バスは駅から少し離れたすき家前にある2番バス停から乗ることになります。これ、なかなか初見殺しのバス停でした。私は幸い正しいバス停に向かう人の後について行ったので助かりましたが、うっかり駅舎前の1番バス停で待っていたら乗りそこねるところでした。危ない危ない。
北方民族博物館までは30分足らずで、途中網走監獄前や流氷館前も通ります。窓から先ほど見たばかりの網走湖とも再会です。なお、途中「網走刑務所」という停留所もありますが、こちらはガチの方なのでお間違えなきよう。
北方民族博物館は、民博でも特に北極圏まわりから北海道あたりまでの地域に済む少数民族を特集する珍しい博物館です。くわしくは下記の公式サイトをご覧あれ。
文化人類学好きなので、こうした博物館は外せないスポットです。そんなわけで初日にいきなりクリアしておくことにしました。
トップの画像は、博物館の展示室に入っていくところで待ち受ける特殊な地図です。なにが特殊って、北極点を中心に北半球を描いているんですね。こうしてみるとベーリング海峡は狭い。氷河期に人間が歩いて渡ったというのも頷けます。
展示は衣食住や宗教、音楽など11ほどのテーマに分け、この地域に生きた人々が育んできた文化を紹介するオーソドックスなものでしたが、豊富な資料は見ごたえたっぷりでした。特に民族衣装のコレクションがすばらしい。プリミティブだけれども洗練されたデザインについつい見入ってしまいます。
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また、普段着である腸製衣や魚皮衣、樹皮衣には防水や防寒の知恵が凝縮されていました。厳しい土地ならではの創意工夫です。
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ざっと見るだけなら一時間あれば十分だとは思いますが、じっくり鑑賞するなら半日いても足りないのでは? というほどの充実度でした。ただ、こうしたテーマの博物館にありがちながら、人がほとんどいない……。私もほぼ独占でした。独占はうれしいけど、でも、みんなもっと博物館に行こう? すごく楽しいですよ?
閉館時間ギリギリまで粘って、再び路線バスで網走駅前へ戻ります。バスの時刻表と閉館時間は連動しているので、そこは御心配なく。
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宿は素泊まりなので、チェックイン前にコンビニで夕飯を買います。え、せっかくの北海道旅行なのにコンビニ飯なのって?
違うんですよ。今回の旅のもうひとつの目的がセコマ飯だったんです。
北海道にはセイコーマートというコンビニエンスストアのローカルチェーンがあるのですが、ここのミールはおいしいと評判なのを前々から耳にしていたので、宿のすぐ側にセコマがあるのに気づいてから一日目はセコマ飯と決めていたんですね。
で、こちらがそのメニュー。
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ポテサラ、きゅうりの酢の物、そしてザンキ。ビールはもちろんサッポロビール。あと、北海道メーカーのスナックと釧路の地酒「福司」を購入したのですが、この「福司」の美味いこと美味いこと。淡麗で呑み口がよく、北の大地の清水を思わせるような酒です。まさに上善水の如しってやつです。
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夏なら腹ごしらえ後、外呑みにでも……となったかもしれません。しかし、網走の3月はまだまだ冬将軍の支配地です。うっかり酔いが過ぎて帰れなくなり、哀れ私がルイベになっても困るので初日はおとなしく部屋呑みですませましたとさ。
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