
不機嫌な店主が上機嫌になった訳
広島での出来事
とある会を開催した日の夕方、広島市内の食事処に連れて行ってもらいました。なんと、3,000円で広島の食材をふんだんに使った創作料理が食べられるという、ありがたいお店。しかも15時オープンということで、早めに夕飯を食べて帰路につこうとしていた私たちにぴったりでした。
そこで、オープン時間の15時に予約を入れてもらいました。私たちはお昼抜きでスケジュールをこなし、15時にお店へ向かう予定でしたが、交通事情などもあり、少しずつ予定がずれ込み、到着したのは16時でした。
もちろん、途中で連絡は入れましたが、時間以外にも行き違いがあり、お店に到着すると何やら不穏な空気が漂っていました。
予約をしてくれたみきさんは、「私がちゃんと確認していなかったから」と店主にお詫びを入れていましたが、なんとなくモヤモヤした空気感のまま、私たちは飲み物を注文し、食事がスタートしました。
不機嫌だった店主がみるみる笑顔に
口取りとして出されたのは、広島牡蠣のポン酢和え。季節は秋の終わり、11月半ば。店主によると、「牡蠣はまだ出始めで小さいけれど、味は濃い」とのこと。実際に食べてみると、手作りのポン酢で薬味と和えられた牡蠣は、小粒ながらも身がしっかり詰まっていて、美味しい一皿でした。
私の隣に座っていた薬膳料理の先生、ことみんは、一口食べた瞬間、店内に響き渡るほどの大きな声で「美味しーーーーーー!」と叫びました。
さすが元ソフトボール国体選手、声の通りが違います(笑)。
そこからずっと「ニワコ、美味しいね!」「あー、しあわせ♡」「ほんとコレ美味しいわー」と感動を口にし続けていました。
店内は私たちだけ。その声は当然、店主にも届きます。
次々と運ばれるお料理。運んでくれる店主に向かって、「ほんっと美味しい!」「ありがとうございます!」「いやーーよかった、しあわせやね」と、ことみんはその都度伝えます。
彼女の心からの感動が、まっすぐに伝わり、お店の中に漂っていたモヤモヤした空気が消えていくのを感じました。
3品目が出た頃、なんとあの不機嫌だった店主が、「無農薬の広島レモン、サービスです」と、特別に出してくれました。
この時、改めて実感しました。
嬉しい気持ちは口に出すべき!
美味しいものを食べた時は「美味しい!」と言う。
嬉しいことがあった時は「嬉しい!」と口にする。
楽しい時は「楽しいね!」と声に出す。
コロナ禍で、黙食・黙浴など「黙○○」が普通になってしまっていましたが、やっぱり嬉しい感情はちゃんと表現したほうがいい。
嬉しい気持ちは、言葉として発することで周りにも伝わり、共有される。ことみんのおかげで楽しい食事になったことは言うまでもありません。
楽しくするのは自分
ことみんが自身のブログに書いていた言葉があります。
「いっつも楽しそうだねって言われる・・・
いや・・・楽しくしてるんです」
口に出した言葉を一番聞いているのは自分自身です。楽しい、嬉しい、そんな言葉を口にすることで、自分自身もハッピーになれる。
ことみん流「楽しくする方法」。そのひとつが、嬉しい気持ちを口に出すことなのだと思います。
不機嫌だった店主を笑顔にしたことみん。
一緒にいてほんっと気持ち良い人です。